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ガゴシアンが韓国アート市場に本格参入か。ソウル拠点の事業責任者を任命

ガゴシアンは、韓国の事業責任者にソウルのベテランギャラリスト、ジヨン・リーを任命。盛り上がりを見せる韓国アート市場への、本格的な進出の意向を示した。

韓国の事業責任者に任命されたジヨン・リー。Photo: Courtesy Gagosian

ジヨン・リーはソウルのPKM Gallery、Sprüth Magers、Esther Schipperをはじめ、15年間に渡って欧米と韓国のギャラリーで経験を積んだ。ソウルのアモーレパシフィック美術館では、バーバラ・クルーガーアンドレアス・グルスキーの展覧会を企画した経験もある。

今回の人事について、ガゴシアン・イン・アジアの香港シニア・ディレクター、ニック・シムノヴィッチは、「私たちはこれまで、香港を拠点に韓国の機関やコレクターにサービスを提供してきましたが、韓国での活動をさらに発展させるため、地元出身で、現地のコミュニティと深く関わっている人物を置くべき時が来たと感じています」と説明する。

ここ数年、ホワイト・キューブペースタデウス・ロパックリーマン・モーピン、ペレス・プロジェクツなどの有力ギャラリーがソウルに拠点をオープンしている。シムノヴィッチは、ガゴシアンがこの動きに続き、ギャラリーをオープンする計画があるとは明言しなかったが、「すべての選択肢がテーブルの上にある」と話す。

「私たちは、事業拡大について常に慎重に計画しています。今回も、プライマリー・マーケットとセカンダリー・マーケットの両方において、韓国で幅広いサービスを提供するのに適切な人材を探すため、とても長い時間を費やしました」

ガゴシアンは2011年、香港にアジア初のスペースをオープンした。以来、ジャン=ミシェル・バスキアルイーズ・ボネ石田徹也ドナルド・ジャッドといった有名アーティストの個展を開催するなど、アジアで存在感を示してきた。

ニューヨークのガゴシアンでは、9月12日から石田徹也の個展を開催する。昨年のヴェネチア・ビエンナーレのディレクター、チェチリア・アレマーニがキュレーションを担当し、「日本国外で最も包括的な展覧会」になるという。(翻訳:編集部)

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