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  • 2023.09.06

11月開業の東京・麻布台ヒルズに、世界4大ギャラリーの「ペース」が来春オープン! 「東京の現代アートシーン拡大に貢献」

ガゴシアンハウザー&ワースデイヴィッド・ツヴィルナーと並び、世界4大メガギャラリーに数えられるペース・ギャラリーが、来春、東京に新たなスペースをオープンすることを発表した。

ペースが新拠点を構える麻布台ヒルズの完成予想図。Photo: ©DBOX For Mori Building Co., Ltd

ペースはこれまで、ニューヨークロンドン香港ソウルなどに拠点を構えてきた。

新スペースの場所は、2023年11月にオープンする超高層複合施設、麻布台ヒルズだ。商業街区の設計はトーマス・ヘザウィックが手掛けている。ペースの新拠点は3フロアにまたがり、総面積は約5500平方フィート(約510平方メートル)。そのうち約3000平方フィート(278平方メートル)が2フロアからなる屋内ギャラリーで、あとの1つは彫刻を展示する屋外テラスとなる。内装は、 2013年にサーペンタイン・ギャラリーのパビリオンを手がけた日本人建築家、藤本壮介が担当する。

同ギャラリーの日本での運営や展覧会についての責任者は、まだ発表されていない。

ペースCEOのマーク・グリムシャーは声明で、「これまでも、日本は国際的な文化シーンにおいて重要な都市でしたが、ここ数年で、アジアのアート・エコシステムにおける東京の重要性がますます明確になってきました。世界の偉大な首都の1つとして、東京は古代と現代の文化が融合し、信じられないほど活気に満ちた現代アートシーンが存在する場所なのです」と東京進出の理由を説明する。

日本のアート・マーケットは、2023年7月にアートフェアTokyo Gendai(東京現代)が初開催され、活気づいている。東京都心から約1時間のパシフィコ横浜で開催された同フェアには、国内外の75社以上の優良ギャラリーが出展した。

すでに東京にはブラム&ポーペロタンといった欧米の優良ギャラリーが拠点を構えているが、ペースのような規模のギャラリーの進出は初めてのことだ。

アジアのもう1つのアートの中心地ソウルも、2022年にフリーズ・ソウルが始まったのを受けて、最近、盛り上がりを見せている。ペースは他のギャラリーに先駆けて2017年にソウルにギャラリーをオープンさせている。

ペースの東京進出は、30年ほど前から計画されており、同ギャラリーにとって重要なプロジェクトだ。この事業は、近隣の六本木ヒルズを手がけた森ビル株式会社が主導している。六本木ヒルズの森タワーは、53階に日本を代表する現代美術施設である森美術館を擁している。六本木はギャラリー街としても重要な位置を占めており、Tokyo Gendai時には地域のギャラリーが運営するイベントが開催されていた。

グリムシャーは声明で、次のようにもコメントする。

「われわれにとって東京という場所は日本のアーティストとの関係を深め、これまでも長く生産的な関係を築いてきた日本の他のギャラリーと、より緊密に協力する機会を与えてくれると期待しています。ペースが日本のアートシーンの成長に貢献できることを願っています」(翻訳:編集部)

from ARTnews

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