ホイットニー美術館キュレーターのジェーン・パネッタがメトロポリタン美術館へ。METは近現代美術部門を強化
ホイットニー美術館の学芸員、ジェーン・パネッタが、メトロポリタン美術館(MET)に移籍することがわかった。
2019年のホイットニー・ビエンナーレのディレクションを担当してその実力を知らしめたホイットニー美術館の学芸員、ジェーン・パネッタが、メトロポリタン美術館(MET)の近現代美術部門に移籍することが発表された。彼女は、現代美術部門の責任者としてボストン美術館に移ったイアン・アルテヴィアの後任となる。ホイットニー美術館からは、2022年にデイヴィッド・ブレスリンがメトロポリタン美術館に移り、同館の近現代美術部門責任者に就任している。
パネッタはホイットニー美術館時代にコレクションディレクターも務め、2021年にはジェニファー・パッカーについての展示や、同館の所蔵作品の中でも1980年代の絵画作品に光を当てる展覧会(2017年)を企画。ほかにも、現在同館で開催中のローズ・B・シンプソンの彫刻展や、ウィラ・ナサティル(Willa Nasatir)、ニジデカ・アクニリ・クロスビー(Njideka Akunyili Crosby)などの個展のキュレーションも担当してきた。
現在メトロポリタン美術館は、度重なる延期を経て、建築家フリーダ・エスコベドを起用した5億ドルの改修工事と近現代美術部門の拡大戦略を進めている。パネッタの移籍も、これに関連するものと考えられる。
また同館は、パネッタの移籍と同時に、ウィリアムズ大学美術館の学芸員であるデスティニー・フィルモアを学芸員アシスタントとして迎え入れたことも発表した。
ブレスリンは声明で、以下のように述べている。
「ジェーンは厳格かつ親しみあるキュレーターであり、過去と現代を共鳴させながら歴史的なコレクションを構成するのに長けている。また、存命のアーティストとのコラボレーションにも熟達している。一方、デスティニーは我々の分野の新星であり、20世紀前半のアメリカンアートの複雑さについて深い洞察を持つ若い研究者。メトロポリタン美術館の近現代美術部門にとって非常に重要かつエキサイティングな時期に、二人が参画してくれることをとても嬉しく思っている」
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