2024年上半期のクリスティーズの総売上高は前年同期比22%減。世代別では若いコレクター層の獲得に奏功
世界最大のオークションハウスの一つであるクリスティーズは、2024年上半期の総売上高を21億ドル(約3271億円)と7月16日に発表。2023年の同時期と比べて売上高は22%減少しているが、ミレニアル世代とZ世代の顧客は29%存在しており、若いコレクター層を獲得できているという。
世界最大のオークションハウスの一つであるクリスティーズは、2024年上半期のリアルとオンラインオークションの売上高が21億ドル(約3271億円)に達したことを発表。この金額は、昨年同時期と比べて22%低い。
2023年上半期、クリスティーズはリアルとオンラインオークションで27億ドル(現在の為替で約4206億円)を売り上げており、2022年同時期の35億ドル(約5450億円)から23%減少している。
この数年間、クリスティーズはオークションとプライベートセールの総売上高を報告してきたが、今年のプライベートセールの売上は公表されていない。2021年から2023年にかけて、プライベートセールの売上高は、8億5000万ドル(現在の為替で約1324億円)から4億8400万ドル(同約754億円)へと大幅に減少しているようだ。
クリスティーズは売上高と同時に顧客の居住地域を公表しており、41%はアメリカ大陸、38%はヨーロッパ、中東、そしてアフリカ大陸に、そして21%はアジアに拠点を置いているようだ。2022年上半期のアジアに住む顧客の割合は26%と、2年前と比較して5%減少している。
クリスティーズのCEOを務めるギヨーム・セルッティ、7月16日に行われた決算発表の記者会見において、2年連続で「厳しい」市場状況が続いていると語った。
とはいえ、低迷する市場のなかでも、顧客の29%はミレニアル世代とZ世代が構成しており、40歳以下のコレクターが3割ほど存在していることは明るい知らせだと、オークションハウスは発表。この数字は昨年と同じ割合であり、250年の歴史をもつ老舗オークションハウスが、若いコレクターの心を継続して引きつけられていることを示している。(翻訳:編集部)
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