夏休みに親子で訪れたいアートイベント&展覧会10選。自由研究に最適なワークショップも
夏休み、各美術館では子どものためのアートイベントや展覧会が目白押し。おしゃべり大歓迎のイベントや自由研究にぴったりなワークショップ、お化けやアニメの展覧会など、子どもと一緒に出かけよう!
- 1. みんなでアートを楽しもう!おしゃべりOK!にぎやかサタデー(国立西洋美術館)
- 2. キッズ☆おしゃべり鑑賞会&ワークショップ(ポーラ美術館)
- 3. MOMATサマーフェス 2024(国立近代美術館)
- 4. サマーナイトミュージアム2024(東京都美術館ほか)
- 人間×自然×技術=未来展 - Well-being for human & nature(SusHi Tech Square)
- 6. 浮世絵お化け屋敷(太田記念美術館)
- 7. あざみ野こどもぎゃらりぃ2024(横浜市民ギャラリーあざみ野)
- 8. いわいとしお×東京都写真美術館 光と動きの100かいだてのいえ―19世紀の映像装置とメディアアートをつなぐ(東京都写真美術館)
- 9. 「おいでよ!夏の美術館 vol.1 エルマーのぼうけん展」「真夏のあじびアドベンチャー―アジア美術を冒険しよう」(福岡アジア美術館)
- 10. モネ イマーシブ・ジャーニー 僕が見た光(角川武蔵野ミュージアム)
自由な感性と想像力を持つ子ども時代にこそ、良質なアートに触れる機会をたくさん作ってあげたい……。そう思っていても、静かな美術館では周囲の視線が気になったりして足が遠のいてしまいがち。そんな悩みを抱える人たちにこそおすすめしたいのが、ここにラインアップした夏休みならではのキッズフレンドリーな鑑賞会やワークショップ。この夏、親子でアートを思う存分楽しもう!
1. みんなでアートを楽しもう!おしゃべりOK!にぎやかサタデー(国立西洋美術館)
「美術館では静かにしなくてはいけないから緊張する」「小さな子どもがいると、なかなか展覧会には行きづらい……」そんな人でも気兼ねなく、それぞれの鑑賞スタイルで美術館を楽しめる1日イベント。常設展で実施する企画「この作品をさがしに行こう!」では、作品の一部分を切り取ったポストカードを手がかりに、宝探し感覚でアート鑑賞を楽しめる。企画展「内藤コレクション 写本——いとも優雅なる中世の小宇宙」では、作品への理解をより深める小冊子や、作品の一部を並べたビンゴゲームを配布。親子でビンゴを楽しみつつ、写本博士を目指そう。当日は常設展・企画展とも観覧料無料で、キッズスペースや授乳室も設置。
みんなでアートを楽しもう!おしゃべりOK!にぎやかサタデー
日程:8月3日(土)
会場:国立西洋美術館(東京都台東区上野公園7-7)
時間:9:30~20:00(入場は30分前まで)
2. キッズ☆おしゃべり鑑賞会&ワークショップ(ポーラ美術館)
アートを巡る「おしゃべり」やワークショップを通して子どもたちの新たな発見や自由な発想を引き出す、夏休み恒例のイベント。おしゃべり鑑賞会「美術館をめぐりながら、作品をみんなで楽しもう!」(10:00~12:15)では、開催中の「フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」展の作品や、同館の絵画コレクションを鑑賞しながら、感じたことや発見したことを学芸員と子どもたちが自由に話し合う。制作ワークショップ「オリジナルのフォトフレームで、大切な写真をかざろう!」では、記憶がひそむ「もの」と「写真」をテーマに制作するアーティスト鈴木のぞみを講師に迎え、思い出の写真を飾るフォトフレームを制作する(小学3〜6年生が対象)。ノスタルジックなフォトフレームづくりは、自由研究にも良さそうだ。
キッズ☆おしゃべり鑑賞会&ワークショップ
日程:8月10日(土)
会場:ポーラ美術館(神奈川県⾜柄下郡箱根町仙⽯原小塚山1285)
時間:9:00~17:00(入場は30分前まで)
3. MOMATサマーフェス 2024(国立近代美術館)
「みて、きいて、くつろいで」をテーマに、昼も夜も美術館を一日中楽しめるイベント。「サマーフェス リレートーク@MOMATコレクション」では、ガイドスタッフ3人が所蔵作品に関するリレー式のトークを繰り広げる(8月1日~ 9日)。MOMATコレクションから厳選した3つの映像作品を美術館の外壁で上映する「お堀端上映会」は、親子での夕涼みにぴったり(8月2日、3日、9日、10日、16日)。期間中、美術館の前庭にはレストラン「ラー・エ・ミクニ」によるキッチンカーが登場し、フード類やドリンクをテイクアウト販売する。また金・土曜は夜20時まで開館し、夕方17時からは、割引料金で所蔵作品展を鑑賞できる。
MOMATサマーフェス 2024
日程:7月12日(金)〜8月25日(日)
会場:国立近代美術館(東京都千代田区北の丸公園3-1)
時間:10:00~17:00(金土は20:00まで、入場は30分前まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)
4. サマーナイトミュージアム2024(東京都美術館ほか)
「デ・キリコ展」を開催中の東京都美術館をはじめ、庭園美術館、写真美術館など都立の文化施設5館で開催する夜の展覧会。昼間の暑さを忘れて、夏の夜にゆったり、アートの世界を堪能しよう。17:00以降の入場で、学生無料、特製シールプレゼント(東京都渋谷公園通りギャラリー)などの特典も。各館併設のカフェやレストランも、期間中は夜間特別営業を実施。親子でスペシャルなアートナイトを過ごせば、忘れられない夏休みの思い出ができるだろう。東京都写真美術館は毎週木・金曜日に実施。
サマーナイトミュージアム2024
日程:7月18 日(木)〜8月30日(金)
会場:
東京都美術館(東京都台東区上野公園8-36)
東京都庭園美術館(東京都港区白金台5-21-9)
東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内)
東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1 木場公園内)
東京都渋谷公園通りギャラリー(東京都渋谷区神南1-19-8 渋谷区立勤労福祉会館1F)
5. 人間×自然×技術=未来展 - Well-being for human & nature(SusHi Tech Square)
2023年8月に開設し、デジタルを切り口に東京の「未来」「スポーツ」「生きもの」についての展示を鑑賞・体感できる当館。本展では「人間✕自然✕技術=?」という問いに対して、様々なクリエイターや企業が応えた作品が並ぶ。AIやドローンを活用した自然・環境への「新しい没入体験」を楽しみながら、未来の東京について共に考える。会場には、作品に触れて感じた疑問を一緒に考えてくれるアートコミュニケーターが常駐。気軽に話しかけてみることで、新しい気づきが生まれるはず。休憩もできる「プレイグラウンド」には、自然や生物の本が並ぶキッズライブラリーや廃材をつかって工作できるスペースも。自由研究にもつながる学びを見つけられそうだ。
人間×自然×技術=未来展 - Well-being for human & nature
日程:6月19日(水)~ 9月23日(月)
会場:SusHi Tech Square(東京都千代田区丸の内3-8-3)
時間:11:00~21:00(土祝は19:00まで、入場は30分前まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)
6. 浮世絵お化け屋敷(太田記念美術館)
怪談好きやお化け屋敷好きにはもってこいの、暑さも吹き飛ばす展示。歌川国芳「相馬の古内裏」や月岡芳年「新形三十六怪撰 おもゐつつら」などの名品をはじめ、人気浮世絵師たちが妖怪や幽霊を描いた約170点を紹介する。荒れ果てた屋敷に巣くう不気味なドクロ、恐ろしい形相で睨みつける幽霊など身の毛もよだつ妖怪はもちろん、楽しそうに踊る猫又や愛嬌ある河童、ゆるキャラのような不思議なフォルムをした謎の妖怪など、ユーモラスなお化けたちも大集合。この夏、親子でお気に入りのお化けに出会えるかも。新たに収蔵された初公開作品38点も。
浮世絵お化け屋敷
日程:※前後期で全点展示替え
前期/ 8月3日(土)~9月1日(日)
後期 /9月6日(金)~9月29日(日)
会場:太田記念美術館(東京都渋谷区神宮前1-10-10)
時間:10:30~17:30(入場は1時間前まで)
休館日:月曜、9月3日~5日(祝日の場合は翌日)
7. あざみ野こどもぎゃらりぃ2024(横浜市民ギャラリーあざみ野)
アニメーション、映像、パフォーマンスの分野で活躍する2組のアーティストによる2つの展示を開催。「からだのうごきであそぼう」は、パフォーマンスユニットの身体企画ユニット ヨハクによる展示。身体を使ったさまざまな動きが、特殊なカメラを通してどのように見えるかを体感できる。パフォーマンス「ショー・マスト・ゴー・ラウンド」も開催(8月4日、予約不要)。一方、「アニメーションのうごき」は、2次元と3次元が融合したアニメーション作品を手がける築地のはらによる展示。どこか愛嬌のあるアニメーションが壁や天井にも投影され、年齢問わず見る者を夢中にさせる。「これからどうなるのかな?」と、子どもと想像をふくらませるのも楽しそうだ。
あざみ野こどもぎゃらりぃ2024
日程:7月26日(金)〜8月4日(日)
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野(神奈川県横浜市青葉区あざみ野南1-17-3)
時間:11:00~17:00
休館日:無休
8. いわいとしお×東京都写真美術館 光と動きの100かいだてのいえ―19世紀の映像装置とメディアアートをつなぐ(東京都写真美術館)
メディアアーティストで、累計400万部を超える人気絵本『100かいだてのいえ』シリーズの作者でもある岩井俊雄。岩井のメディアアートと、その原点となる19世紀の映像装置をつなぎ、光と動きが生み出す視覚体験の面白さと、それらを作り上げた科学者や芸術家たちの飽くなき探求心を解き明かす。目玉はパラパラマンガや驚き盤を現代のテクノロジーによって進化させ、メディアアート史を革新した「時間層」シリーズ。岩井による親子向けワークショップ「かがみの100かいだてのいえをつくろう!」(8月17日)や、プリミティブメディアアーティスト橋本典久による子ども向けワークショップ「驚き盤とプラクシノスコープをつくろう!」(8月18日)は、自由研究の工作にもぴったり(どちらも8月1日までに要申し込み)。
いわいとしお×東京都写真美術館 光と動きの100かいだてのいえ―19世紀の映像装置とメディアアートをつなぐ
日程:7月30日(火)〜11月3日(日)
会場:東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3恵比寿ガーデンプレイス内)
時間:10:00~18:00(木金は20:00まで、8月30日までの木金は21:00まで、入場は30分前まで)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)
9. 「おいでよ!夏の美術館 vol.1 エルマーのぼうけん展」「真夏のあじびアドベンチャー―アジア美術を冒険しよう」(福岡アジア美術館)
子どもの冒険心に火をつける2つの展示会を開催中。「エルマーのぼうけん展」では、アメリカの児童書『エルマーのぼうけん』シリーズの原画約130点を日本で初公開。出版から76年たった現在でも世界中で愛される秘密に迫る。光や映像、立体造作による演出で主人公になりきり、海を超えたり、空を飛んだりと絵本の世界を体感できる展示も。子ども向けワークショップ「ぼうけんセットをつくろう」(8月3日)や「エルマーのぼうけんコンサート」(8月12日)に参加すれば、より多角的に物語世界を味わえる。「真夏のあじびアドベンチャー」では、「冒険」をテーマに、アジアのアーティストが不思議いっぱいの世界を描いた作品や、日常をファンタジーのように変幻自在に捉えた絵画や立体など18点を紹介。大人も童心に返ってワクワクできそう。
エルマーのぼうけん展
日程:7月16日(火)〜8月25日(日)
会場:福岡アジア美術館 企画ギャラリー(福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7・8F)
時間:9:30~17:30(入場は30分前まで)
休館日:無休
真夏のあじびアドベンチャー―アジア美術を冒険しよう
日程:6月27日 (木) 〜 9月3日 (火)
会場:福岡アジア美術館 アジアギャラリー(同上)
時間:9:30~18:00(金土は20:00まで、入場は30分前まで)
休館日:水曜
10. モネ イマーシブ・ジャーニー 僕が見た光(角川武蔵野ミュージアム)
光のアーティスト、クロード・モネの見た景色に没入し、その人生を辿る体感型デジタルアート。モネや印象派に関する様々な作品が、音楽と共に床や壁面360度に映し出され、モネが人生で訪れた場所をなぞりながら、共に過ごした家族や友人、最後の住処であるジヴェルニーでの生活など、その生涯をイマーシブに追体験できる。圧倒的な非日常の映像体験は、夏休みの思い出に一役買いそうだ。ほかにも、印象派展の変遷、モネのテーマや手法、影響を受けたジャポニスムに至るまでを解説する学びのエリアも。ジヴェルニーの「睡蓮の池」をイメージしたフォトスポットでは、親子で素敵な一枚を撮影できる。
モネ イマーシブ・ジャーニー 僕が見た光
日程:7月20日(土)~2025年1月19日(日)
会場:角川武蔵野ミュージアム(埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3)
時間:10:00~18:00(入場は30分前まで)
休館日:火曜(8月13日は除く)