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  • 2024.08.16

今週末に見たいアートイベントTOP5: 約250点が集結!高橋龍太郎コレクション展、奈良原一高、マン・レイらの作品から問う「写真を見る」ということ

関東地方の美術館・ギャラリーを中心に、現在開催されている展覧会の中でも特におすすめの展示をピックアップ! アートな週末を楽しもう!

日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション(東京都現代美術館)より、会田 誠《紐育空爆之図(にゅうようくくうばくのず)(戦争画RETURNS)》1996 年、H.174×W.382 cm 零戦CG制作:松橋睦生 Ⓒ AIDA Makoto, Courtesy of Mizuma Art Gallery 撮影:宮島径

1. 川田知志 「築土構木」(京都市京セラ美術館)

京都市京セラ美術館 ザ・トライアングル「川田知志:築土構木」展示風景 撮影:来田猛

川田知志が伝統技法で表現する「郊外」

川田知志は、都市や郊外の均質化した景観にあるその地域に特徴的な要素を題材として、伝統的なフレスコ画の技法を用いながら作品を制作している。

本展では都市と都市をつなぐ「郊外」をモチーフに、色とりどりの造形を地上と地下の展示空間全体に展開している。地上では壁画の表層を移し替える技法「ストラッポ」を用いた作品が3面のガラスの壁面を覆い、地下の展示室では、地上と同じ下絵を用いて再構成したインスタレーション作品が展示されている。本展の会期の最後には地下の壁画が剥ぎ取られ、私たちの声や記憶を宿した、新しい風景が立ち上がることとなる。

川田知志 「築土構木」
会期:7月16日(火)〜10月6日(日)
時間:10:00~18:00(8月24日以外の8月金土は 20:00 まで)
場所:京都市京セラ美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
休館日:月曜(祝日は除く)

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2. 「TOPコレクション 見ることの重奏」(東京都写真美術館)

奈良原 一高 〈デュシャン/大ガラス〉より 1973年 東京都写真美術館蔵 © Narahara Ikko Archives

選りすぐり14作家の作品から問う「写真を見る」ということ

約3万7000点を超える収蔵作品のなかから、「見ることの重奏」をテーマに選び抜かれた名品を中心に、見るということを問い直す。時代も地域も異なる作家による作品が一堂に集まり、その立ち位置によって変わる「写真を見る」という行為や経験について思考をめぐらせる場となっている。

出品作家は、ベレニス・アボット、ウジェーヌ・アジェ、アンナ・アトキンス、チェン・ウェイ、スコット・ハイド、アンドレ・ケルテス、ウィリアム・クライン、奈良原一高、マン・レイ、杉浦邦恵、 モーリス・タバール、寺田真由美、マイナー ・ホワイト、山崎博。

「TOPコレクション 見ることの重奏」
会期:7月18日(木)〜10月6日(日)
時間:10:00〜18:00(木金は20:00まで、8月30日までの木金は21:00まで、入館は30分前まで)
場所:東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)


3.「空間と作品」(アーティゾン美術館)

クロード・モネ《黄昏、ヴェネツィア》1908年頃 石橋財団 アーティゾン美術館

144点の名画が空間演出で得る新たなイメージ

今日では公共的なものとなっている美術品がどのような状況で生まれ、どのように扱われ、受け継いでこられたのか、その時々の場を想像し体感する展覧会。照明家が再現する江戸時代の照明や、インテリアスタイリストが手掛ける夢のリビングなど、来場者が様々なイメージを膨らませることができる空間演出の中で作品を楽しむことが出来る。

作品は、古今東西、様々な分野を網羅する石橋財団コレクションからモネセザンヌ藤田嗣治岸田劉生、琳派から草間彌生ら現代アートの作家まで144点を集めた。おなじみの名画も展示空間の変化によってまた違った鑑賞体験ができるだろう。

「空間と作品」
会期:7月27日(土)〜10月14日(月祝)
時間:10:00〜18:00(金曜は20:00まで、入館は30分前まで)
場所:アーティゾン美術館(東京都中央区京橋1-7-2)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)


4. 日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション(東京都現代美術館)

塩田千春《ZUSTAND DES SEINS(存在の状態)-ウェディングドレス》2008年 H.130×W.100×D.80 cm ©JASPAR, Tokyo, 2024 and Chiharu Shiota Courtesy of Kenji Taki Gallery Photo: Tetsuo Ito

高橋龍太郎の眼が選んだ日本の現代美術を象徴する作品群

現在までに3500点を超える高橋龍太郎コレクションは、日本の現代美術の最も重要な蓄積として知られている。本展は、それらのコレクションから時代に対する批評精神あふれる作家115組、約250点の作品とともに辿る。

展示される作品は、草間彌生や横尾忠則合田佐和子をはじめとする巨匠の初期作から山田康平友沢こたお、土取郁香ら若手アーティストの作品まで幅広い。日本の現代美術史の入門編でもあり決定版ともいえる展覧会。この機会に是非見ておきたい。

日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション
会期:8月3日(土)〜11月10日(日)
時間:10:00〜18:00(入場は30分前まで、8月の金曜は21:00まで)
場所:東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日)


5. 「XTR」(WALL_alternative)

Ahn Taewon「On the carpet」

多様な文化を横断するギャラリーが協働

コンテンポラリーアートをはじめ、音楽など多様な表現文化を横断するプログラムを展開する気鋭ギャラリーであるギャラリー・CON_とWALL_altenrnativeが協働して企画された展覧会。

ロンドンを拠点に都市環境における緊張、解放、楽観主義、そしてジェントリフィケーションに焦点を当てた作品を制作しているInagakiが東京初の展示をするほか、藤田紗衣は2メートル超におよぶ巨大ドローイング、GILLOCHINDOX☆GILLOCHINDAEと山本和真は本展のために制作した新作、Taewon Ahnはデジタルとアナログ世界の両面に共存するアート作品を展示する。

「XTR」
会期:8月7日(水)〜 8月31日(土)
時間:18:00〜24:00
場所:WALL_alternative(東京都港区西麻布4-2-4)
休館日:日曜

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