「エミリー、パリへ行く」最新シーズンはモネの庭が舞台! 作中に登場するアートスポットを一挙紹介
8月15日に配信開始となったNetflixの人気ドラマシリーズ「エミリー、パリへ行く」シーズン4。作中、重要な場所として登場するのが、フランス・ジヴェルニーにあるクロード・モネ(1840-1926)の家と庭園だ。
Netflixのドラマシリーズ「エミリー、パリへ行く」のシーズン4パート1の配信が8月15日に始まった。同シリーズは、アメリカの世界的マーケティング企業に勤めていたリリー・コリンズ演じるエミリーが、上司に代わって赴任することとなった憧れのパリで、様々な壁に直面しながらも仕事や恋愛に全力投球して道を切り拓いていくというストーリー。それに花を添えるのが、ドラマの随所に登場するパリの名所や華やかなファッションだ。
シーズン4では、ジヴェルニーにあるクロード・モネの家と庭園が舞台となった。前シーズンで、エミリーの友人で現代アートギャラリーで働くカミーユ(彼女の職場シーンはパリに実在するギャラリー、ペロタンで撮影されている)は、恋人ガブリエルがエミリーに想いを寄せていることを知り結婚式を中断、失意のまま行方不明になるのだが、最新シリーズでは、彼女がジヴェルニーのモネの家と庭園にいることが発覚する。ここは、モネが1883年から1926年に死去するまで住み続け、有名な「睡蓮」のシリーズを生んだ場所だ。現在も、家屋や日本風の太鼓橋が渡された睡蓮の池を持つ庭は当時のまま残されており、世界中から大勢のモネのファンが訪れる観光スポットとなっている。
作中では、カミーユはモネの庭でボランティアをしているという設定。エミリーのカミーユ探しを手伝ってくれたガイドは、「きっと睡蓮を掃除しているに違いない。モネが決めた習慣を私たちは守っているんです」と彼女を池に案内し、「1889年のパリ万国博覧会で発表されたばかりの色鮮やかな睡蓮の新品種を、モネはフランスの睡蓮専門店ラトゥール・マリアックから購入し池に植えました。それまで、ヨーロッパには白い睡蓮しかなかったのです」と解説している。
その池に浮かぶボートで口論に発展したカミーユとエミリーは互いに池に落ち、ずぶ濡れになるのだが、仲直りした2人がパリへの帰路で着用していたのが、モネの庭のオフィシャルグッズのトレーナーとパーカー。ファッションにこだわりのある2人がラフな装いを見せるのは珍しい。
実は「エミリー、パリへ行く」では、今シーズンに限らずアートが重要な役を演じている。シーズン1では、エミリー、カミーユ、ガブリエルが「イマーシブ・ヴァン・ゴッホ」展を訪れ、シーズン2では、エミリーのファッション系クライアントがヴェルサイユ宮殿でランウェイショーを、シーズン3では装飾芸術美術館で回顧展を開催した。アートネットにも寄稿するベテランのオークショニア、シモン・ド・ピューリーも作中にカメオ出演している。
また、シーズン3ではガブリエルとカミーユが婚約するのだが、そのシーンにロマンチックな彩を添えているのがオルセー美術館。2人の思い出の場所である同館を巡りながら、ガブリエルはエドガー・ドガの彫像《14歳の小さな踊り子》(1878-1881頃)の真似をしてカミーユを笑わせ、モネ《ルーアン大聖堂》の前で互いにプロポーズするのだ。
「エミリー、パリへ行く」シーズン4の後半は、9月12日に配信予定。