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  • 2024.09.25

ARTnews アジア版が来春ローンチ! 香港や韓国、東南アジアのアートシーンを世界へ発信

アジア圏のアートに対する世界の関心が高まっていることを受け、ARTnewsアジア版が2025年3月にローンチする。

九龍から見た香港の夜景。Photo: Alexi Rosenfeld/Getty Images

1902年にアメリカで誕生したARTnewsは、このほど、イギリスが本拠地のラグジュアリー・ベンチャーキャピタル、Luxetech Venturesと提携し、初の海外エディションである日本版、そして中国版に次いで、香港が拠点のアジア版を2025年3月に創刊する予定であることを発表した。まずはウェブ版とコレクターズ・エディションのプリント版を、アート・バーゼル香港および香港アートウィークの期間中にローンチする。

ARTnews アジア版は、ウェブやソーシャルメディア、ライブ配信イベントなどを通じて、香港、マカオ、東南アジア、韓国のアート市場と文化シーンを英語と繁体字中国語のバイリンガルで世界に向けて発信するとともに、この地域の9億人に及ぶ多様な多文化コミュニティに最新のアート情報を届けることを目指す。編集チームのメンバーは今年の後半に発表される見通し。

アジア版の創刊について、ARTnewsの版元であるペンスキーのラグジュアリー・セールス担当プレジデント、ルーク・バーレンバーグは、次のように期待を語る。

「これらアジア地域では、現代アートのシーンが地域の豊かな文化遺産と現代性を反映しています。そのような地域にARTnewsの裾野を広げられることを心から嬉しく思います。香港、バンコク、クアラルンプールといった都市は、活気あふれる国際的なアートの中心地として急成長していますし、多様な背景や視点をもつ作家たちが独自のスタイルやメディウムの作品を生み出しています。今後、アジア版を通じてこの地域のアート業界で起きている出来事に光を当てられることを楽しみにしています」 

また、Luxetech Venturesのマネージング・パートナーであるウラジミール・リャポロフは、次のような声明を発表している。

「今後、テクノロジーの進歩により何百万人もの人々が関わるようになるにつれ、アートは個人投資を促進する原動力の一つと言えるでしょう。かつては富裕層向けのニッチな市場と考えられていたアートですが、今ではより幅広い層が参加しています。こうした変化によって、才能あるアーティストやインサイトに富むイベントに関する厳選された情報の需要が高まっているのです」

「アジア人富裕層のローカル・アートへの関心は上昇傾向にあります。また、個人資産に占める美術品投資の割合では、アジアが世界で最も高い。欧米のディーラーがアジアの富裕層に美術品を輸出してきた数十年を経て、今、この一方的な流れは逆転し始めています。大規模なギャラリーや投資家がアジア美術への注目を高めていると同時に、アジアのギャラリーは世界的に拡大している。エイドリアン・チェンのようなアジアのアートコレクターが、アートとビジネスの分野の先見者として国際的な評価を得ている時代なのです」

ARTnews アジア版は、香港、マカオ、シンガポール、ソウルなどのコレクターやアート関係者、愛好家に向けて専門性の高いコンテンツを提供し、厳選されたオーディエンスに向けてライブ配信イベントを開催する予定だ。(翻訳:編集部)

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