ジャスト・ストップ・オイルの活動家、オルセー美術館のゴーギャンの絵にスープをかけようとするも阻止される
10月27日、ジャスト・ストップ・オイルの活動家が、パリのオルセー美術館の絵画にスープを投げつけようとしたところ阻止されたとル・パリジャン紙が報じた。
活動家は女性で、ジャスト・ストップ・オイルのTシャツを着ていた。美術館によると、彼女は最初、ゴッホの代表作である《自画像》(1889)に近づいたがあきらめ、その後、ゴーギャンの絵にスープを投げつけようとした。
しかし、すぐに警備員に取り押さえられ、スープの入ったボトルは中身を流された。女性はその場から逃げ去ったと報じられているが、美術館は損害未遂で告訴している。
この未遂の報道を受けて、リマ・アブドゥル・マラック仏文化相は、ル・パリジャン紙に「気候を守ることが、どうして芸術作品の破壊につながるのだろう。まったく馬鹿げている。(美術館や博物館は)引き続き警戒を強めてほしい」とコメントしている。
今年の6月以来、英国の環境活動団体「ジャスト・ストップ・オイル」やイタリア、ドイツのグループの気候変動活動家たちが、美術館の名画の額縁に手を接着剤で貼り付ける抗議行動が続いている。最近では、ロンドンのナショナル・ギャラリーにあるゴッホの《ひまわり》にトマトスープの缶を投げつけて大きなニュースとなった
これまでのところ、活動家は意図的に絵画の損傷を避けており、破損は額縁にとどまっている。(翻訳:編集部)
*from ARTnews