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Snapchat共同創業者からソフィア・コッポラ、ルイ・ヴィトン副社長まで。ガゴシアン取締役会の豪華メンバーが明らかに

メガギャラリー、ガゴシアンの創始者であるラリー・ガゴシアンは16日、昨年末に取締役会を設置したことを発表。そこにはソフィア・コッポラルイ・ヴィトン副社長のデルフィーヌ・アルノーなど、各界の有力者が名を連ねている。

ラリー・ガゴシアン(写真左)と村上隆。2022年5月、ニューヨークで開催された村上隆の個展にて。 写真:bfa.com/アフロ

2022年5月に、年2回開催される年次総会のうち1回目が開催され、不動産からテクノロジー、映画、テレビ業界など、幅広い業種の人々が集まった。プレスリリースによると、彼らは「ギャラリーのための戦略を立て、導く」役割を担うことになる。 

メンバーの中には、ルイ・ヴィトンの取締役副社長で、LVMHの取締役会および執行委員会のメンバーでもあるデルフィーヌ・アルノーなどおなじみの顔ぶれも。 LVMHは、今年に入ってからこの巨大なギャラリーを買収するのではないかという噂がアート界で流れていたが、ガゴシアンは単なる憶測に過ぎないと強く否定した。 

LVMHの噂について、最近では、アートマーケットのニュースレター「キャンバス」が第2の説を唱えている。 LVMHはこのギャラリーに10億ドルの信用供与を行い、オークションに出品される有名な作品の獲得に力を入れているというのだ。 

エンターテインメント界からは、映画監督のソフィア・コッポラや、伝説的ドラマ「ザ・ヤング・アンド・ザ・レストレス 」を所有するベル・フィリップ・テレビジョン・プロダクションの社長であるウィリアム・ベル・ジュニア、アート界からは、2003年のヴェネチア・ビエンナーレでキュレーターを務めたフランチェスコ・ボナミとガゴシアン所属のアーティスト、ジェニー・サヴィルが、ガゴシアンとギャラリーのスタッフ7名とともに、取締役会に参加している。 

テクノロジー・ビジネス分野からは、スマホ向けアプリ、スナップチャットの共同創業者で最高経営責任者のエヴァン・シュピーゲルや、モナコを拠点とする投資家のローラン・アッシャーなどが名を連ねている。 

そのほかの外部メンバーは、ヴァレンティーノ・カルロッティ、マシュー・S・ドンツィン、グレン・ファーマン、J・トミルソン・ヒル、ダーシャ・ズコバ・ニアルコス。(アッシャー、ベル、ファーマン、ヒル、ズコバ・ニアルコスはいずれもARTnewsのトップ200コレクターに選ばれている)。 

ラリー・ガゴシアンはプレスリリースで、「私が取締役会を構成した目的は、ギャラリーの戦略的思考と将来的なビジョンの水準を高めることです」と述べている。 

ガゴシアンは現在77歳で、ギャラリーの後継者計画について関心を集めている。今回の発表では、そのような計画には明確に触れていないが、役員の顔ぶれが明らかになったことで、より大きな憶測を呼ぶことになりそうだ。 

2019年には、取締役でもあるアンドリュー・ファブリカントが最高執行責任者に就任し、ギャラリーの将来を担う存在になると推測されている。(翻訳:編集部) 

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