前館長辞任からわずか1日、ルーブル新館長にクリストフ・ルリボー。オルセー美術館後任も同時発表

フランス政府は2月25日、ローランス・デ・カールの辞任に伴うルーブル美術館の新館長に、ヴェルサイユ宮殿の総裁を務めたクリストフ・ルリボーを任命した。同時に、昨年8月以来空席になっていたオルセー美術館およびオランジュリー美術館の新館長も発表した。

ルーブル美術館の新館長、クリストフ・ルリボー。Photo: Getty Images
ルーブル美術館の新館長、クリストフ・ルリボー。Photo: Getty Images

ローランス・デ・カールがルーブル美術館館長を辞任した翌日、エマニュエル・マクロン大統領はヴェルサイユ宮殿・美術館・庭園の総裁を務めたクリストフ・ルリボーを後任に任命した。政府報道官がル・パリジャン紙に語ったところによると、この決定は2月25日の閣議でマクロン大統領が発表したという。

63歳のルリボーは2024年にヴェルサイユ宮殿・美術館・庭園の総裁に就任し、前任者のカトリーヌ・ペガールを引き継いだ。ル・モンド紙によれば、ペガールは法定の年齢および任期上限を超えて続投していたことが問題視され、フランス会計検査院も2023年の報告書で批判的見解を示していたという。

18世紀美術を専門とするキュレーターのルリボーは、1990年にパリのカルナヴァレ美術館でキャリアをスタートさせた。15年間同館に在籍したのち、2006年にルーブル美術館素描部門のキュレーターに就任し、翌2007年にはウジェーヌ・ドラクロワ国立美術館の館長となった。その後、2012年にプティ・パレ館長、2021年にオルセー美術館館長を歴任。オルセーでもデ・カールの後任となった。

政府報道官によれば、ルリボーは、美術館とコレクション、職員の安全強化を最優先課題とし、信頼回復と組織横断的な改革の推進に取り組むという。

ルーブル美術館の新館長と同時に、オルセー美術館およびオランジュリー美術館の新館長も発表され、プティ・パレの現館長であるアニック・ルモワーヌが3月19日から2館の館長に就任する。前館長のシルヴァン・アミックが昨年8月に急逝して以来、このポストは空席となっていた。

報道官はさらに、いずれの新館長も「前任者が実施した方針を継続・強化しながら、担当機関にビジョンをもたらし、安定を取り戻すことができるだろう」と付け加えた。

ルーブル美術館初の女性館長となったデ・カールは、館内環境の劣化や王室の宝石コレクションの窃盗事件、度重なるストライキ、チケット詐欺などが続いたことを受け、2月24日に辞表を提出した。また、昨年初めに発表されたモナ・リザ専用ギャラリー増設を含む総額7億7800万ドル(約1212億円)の拡張計画も、2月初めに無期限延期となっている。(翻訳:編集部)

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