ガウディ没後100年、サグラダ・ファミリアで記念ミサ開催へ──「完成」祝う一方、工事はあと10年
建築家アントニ・ガウディ(1852-1926)の代表作、サグラダ・ファミリア聖堂の中央塔「イエス・キリストの塔」が今年2月に完成した。これを記念し、ガウディ没後100年にあたる6月10日に教皇レオ14世がバルセロナを訪れ、落成式とミサを執り行う。世界的建築遺産の新たな節目に注目が集まっている。

建築家アントニ・ガウディの代表作、バルセロナのサグラダ・ファミリア聖堂の建設は、今年2月に中央塔「イエス・キリストの塔」が完成し、着工から144年を経て外装工事がほぼ完了した。
これを受け、ガウディの没後100年にあたる6月10日、教皇レオ14世がサグラダ・ファミリア聖堂を訪問し、落成式とミサを執り行い同塔に祝別を授ける。ミサにはスペインのペドロ・サンチェス首相も出席する見込みだ。
ただし、この式典は聖堂の「象徴的完成」を祝うものであり、建設工事そのものは今後も約10年続く見通しだ。また、この節目は、ユネスコ(UNESCO)と国際建築家連合(UIA)が3年ごとに選定する「世界建築首都」に2026年の開催都市としてバルセロナが選ばれた事とも重なる。バルセロナでは6月28日から7月2日にかけて、UIA世界建築会議が開催される。
バルセロナ観光公社「ビジット・バルセロナ(Visit Barcelona)」のCEO、マテウ・エルナンデスは、アートニュースペーパーの取材に対し、サグラダ・ファミリア聖堂とともに生きてきた市民として、ついに完成した姿を目にしたときの驚きと喜びを次のように語った。
「この建物はずっとそこにありました。少しずつ成長し、ゆっくりと姿を変えながら、私たちの人生の一部であり続けたのです。ですが完成した姿を見ると、まるで初めて目にする建物のように感じます。バルセロナの街を横切るディアゴナル通りを歩いていると、『あっ、あそこにある』と思う。建物の屋上に上がっても、『おお、また見える』と思うのです」
「未完」の象徴から世界的観光名所へ
サグラダ・ファミリア聖堂の建設は1882年に始まった。1926年、73歳でガウディが亡くなった時点で完成していた塔はわずか1基。彼が生前、「私のクライアントは急いでいない」と神を指して語った言葉は、今日でも広く知られている。その後も建設は世紀をまたいで続けられ、聖堂はヨーロッパ有数の観光名所へと成長した。2025年には過去最多となる487万人が来場し、入場料収入は1億3450万ユーロ(約250億円)に達した。
1852年にカタルーニャ地方のレウスで生まれたガウディは、銅細工師だった父の仕事を間近に見ながら育ち、空間を立体的に把握する感覚を養った。1878年にバルセロナ建築学校を卒業すると、その才能は早くから注目を集める。植物を思わせる装飾や有機的な曲線を特徴とするモデルニスモ(カタルーニャ地方で展開したアール・ヌーヴォー運動)の先駆的なデザインは高く評価され、パリ万博への作品出品やバルセロナ市内の街路灯設計などを手がけた。1910年には、パリのグラン・パレで開催されたソシエテ・ナシオナル・デ・ボザールの年次サロンにおいて、ガウディ作品を集めた特別展示室が設けられ、その名声は国際的なものとなった。
ガウディの作品として最も有名なのはサグラダ・ファミリア聖堂だが、その代表作はほかにも数多い。1900年から1914年にかけて整備されたグエル公園には、彼独自の造形言語が随所に見られる。また、カサ・バトリョ(1877)や、波打つような外観で知られる集合住宅カサ・ミラ(1906-1910)も世界的に有名だ。1926年6月10日、ガウディはバルセロナ市内で路面電車にはねられ死去した。現在、その遺骸は生涯を捧げた傑作であるサグラダ・ファミリア聖堂の地下に埋葬されている。(翻訳:編集部)
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