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  • 2023.04.05

謝礼金1億円! 「バックアップし忘れた」作品が詰まったPCの盗難捜索協力を作家が呼びかけ

ペニー(Penny)という名で活動するアーティスト、ジェームズ・ペンフォールドが短い休暇を終えてイーストロンドンの自宅に戻ると、ノートPCとハードディスクが盗まれていた。そこに保存されていた数百点もの作品とともに。

エリザベス女王の顔を切り取って盗もうとする泥棒を描いたペンフォールドの作品。Photo: James Penfold

「自分の仕事をちゃんとクラウドにバックアップしていなかったので、考えたくないほど多くの作品を失ってしまった」と、ペンフォールドはインスタグラムに投稿。「完全に打ちのめされた気分だ」

細かくカットしたステンシルシートを使ってコラージュ制作を行うペンフォールドは、パソコン上で複雑な構図をシミュレーションすることが多い。今回ノートPCを盗まれたことで、ロンドンで開催される自主展覧会に出す予定だった完成品や制作途中の作品の多くが失われただけでなく、アートネットニュースによれば、未発表のジェネラティブアートNFTや、発注を受けて制作中のバットマンの肖像もあったという。

ペンフォールドは、アートネットニュースへの声明でこう述べている。「保存されたファイルとノートPCを安全に取り返すためなら、100万ポンド(約1.6億円)出す。ハードディスクは、他人にとっては何の価値もない。おそらくどこかのゴミ箱に捨てられているか、質屋にあるのだろうが、私と家族にとってはお金に代えられないほどの価値がある。文字通り、自分の体の一部を盗まれたようなものだ」

同時にペンフォールドは、コレクターやフォロワーのネットワークに働きかけて、過去に売ったり譲ったりした作品の画像やファイルを送ってもらい、作品ライブラリーを再構築したいと考えている。実は彼の作品には、窃盗を働く泥棒を描いたものが少なくない。それを考えると、今回の盗難事件は皮肉すぎると、インスタグラムのフォロワーに向けたメッセージの中でペンフォールドは書いている。まるで自分を元気づけようとするかのように。(翻訳:石井佳子)

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