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スーザン&レナード・ファインスタイン(Susan and Leonard Feinstein)

拠点:アメリカ・ニューヨーク/ロングアイランド、フロリダ州パームビーチガーデンズ
職業:小売業
収集分野:近現代アート

レナード・ファインスタインは、トップ200コレクターの1人、ウォーレン・アイゼンバーグとともに家庭雑貨のチェーン店「ベッド・バス・アンド・ビヨンド」を1971年にニュージャージー州で設立し、1999年からは共同会長を務めている。2005年にアイゼンバーグ夫妻とファインスタイン夫妻は、ニューヨークのニューミュージアムの移転・新築に対し、共同で700万ドル(約10億円)の寄付を行った。

当時、スーザン・ファインスタインは、フィランソロピー・ニュース・ダイジェストにこう語っている。「ニューヨークはアメリカの文化の中心です。新しいニューミュージアムは、この街を訪れる人々に他では味わえない体験を提供します。完成した美術館もニューヨークの新しいランドマークになるでしょう」。スーザンは2004年にニューミュージアムの理事に選出されたほか、ニューヨークのジューイッシュ・ミュージアムの理事やナッソー郡美術館のコンテンポラリーコレクターズ評議会のメンバーにもなっている。

ゲルハルト・リヒターのコレクターとして有名なファインスタイン夫妻は、収集したリヒター作品の多くをニューヨーク近代美術館(MoMA)に寄贈。また、アイゼンバーグ夫妻との共同寄贈の一環として、リヒターが2006年に制作し、マンハッタンのマリアン・グッドマン・ギャラリーで同年に発表された「892-1-12, Abstract Paintings」シリーズをMoMAに寄贈した。

2017年にUS版ARTnewsが、収集を始めるにあたって影響を受けた人物は誰かと聞いたところ、ファインスタイン夫妻はアイゼンバーグ夫妻の名前を挙げた。実際、フォーブス誌によれば、レナード・ファインスタインとウォーレン・アイゼンバーグは、互いの遺産の執行人になっているほど親しい間柄だという。


注:記事中の円換算額は、US版ARTnewsで2022年版トップ200コレクターズが発表された2022年10月時点の為替レートによる。

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