2パックが愛用した指輪をドレイクが落札! 死の3日前のMTVビデオ・ミュージック・アワードでも着用
グラミー賞受賞アーティストで起業家、そしてアートコレクターでもあるドレイクが、ニューヨークのサザビーズで行われたヒップホップセールで、2パックことトゥパック・シャクールがデザインした王冠型指輪を購入したことを明らかにした。
ドレイクが予想の3倍以上となる102万ドル(約1億4000万円)で落札した指輪は、ダイヤモンドとルビーがあしらわれており、サザビーズによると、ヒップホップセールで100万ドル以上の値をつけた唯一の作品だという。出品者は、2パックのゴッドマザーであるヤースミン・フラ。オークション終了後、購入者は明らかにされていなかったが、ドレイクが自身のインスタグラムのストーリーズで指輪をチラ見せしたことから、7月28日、サザビーズもこの事実を認めた。
「これは2パック自身のこだわりが詰まった唯一無二のカスタムリングです。彼の飽くなき創造的エネルギーの結晶であり、世界に二つとない工芸品。また、ヒップホップと現代文化における彼の永続的な影響を証明する遺産と言えるでしょう」
こう述べたのは、サザビーズのサイエンス&ポップカルチャー部門のグローバル責任者であるカサンドラ・ハットン。ハットンは、「この傑出した作品が、もう一人の伝説的なアーティストに引き継がれ、その歴史の新たな一章を開いたことに興奮しています」と続けた。
リングには、キダダ・ジョーンズとの婚約を記念して「パック&ダダ 1996」と刻まれていた。
サザビーズが発表したフラの説明によると、2パックはこの指輪を数カ月かけてデザインしたといい、厳しい年を生き延びた2パックが自身を祝う「自己戴冠の行為」として、ヨーロッパの中世の王の王冠をモデルにしたのだという。
2パックは、1996年にニューヨークで開催されたMTVビデオ・ミュージック・アワードでもこれを着用しており、その3日後にラスベガスで射殺された。
ヒップホップ史にとっても重要な価値を持つこの指輪の新たな所有者となったドレイクは、アートコレクターとしても知られており、2017年のアートバーゼル・マイアミ・ビーチでパフォーマンスしたり、前衛的なアートイベント「ルナルナ」復活のために1億ドル(約140億円)を投資したりしている。
またドレイクは、2020年のArchitectural Digest誌でトロントにある5万平方フィート(約4600平方メートル)にもおよぶ豪邸を披露しており、そこには、KAWSの彫刻作品やロブマイヤーのメトロポリタンシャンデリア、そしてインテリアデザイナーのフェリス・ラファウリと村上隆がデザインした特注のグランドピアノなどが置かれている。
from ARTnews