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  • 2023.10.20

イスラエルとハマスの戦争にナン・ゴールディンら文化人2000人以上がNO。「生命や芸術の居場所が無い非人間性を拒否する」

パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム組織ハマスと、イスラエルの戦闘が続いている。その中で、ナン・ゴールディン、ローレンス・アブ・ハムダン、ティルダ・スウィントン、バーバラ・クルーガー、カーラ・ウォーカーらは2000人以上のビジュアル・アーティスト、作家、俳優の一員として、ガザでの即時停戦を要求する公開書簡をネット上で発表した。

2023年10月19日、イスラエルのスデロットから見たガザ地区での砲撃後に立ち上る煙。Photo: Getty Images

 公開書簡の署名者たちは、ガザ地区に住む230万人のパレスチナ人がイスラエルから「想像を絶する規模の集団的暴力」を受けているとし、「重大な人権侵害と、戦争犯罪に対する我々の統治機関の加担を終わらせよう」と呼びかけている。

また、書簡には、「この危機的状況で、虐殺がエスカレートしているときに沈黙することは、政治的に中立な立場とは言えないでしょう。ここ数年、社会正義と不平等に制度的に取り組むための重要な措置がとられ、また、あなたの芸術プログラムがこうした政治の恩恵を受けています。私たちは今、パレスチナの人々が直面している人道に対する犯罪を認識するために、抗議を継続し、拡大することを求めます」と書かれている。

10月7日、ガザを統治する過激派組織ハマスのメンバーによる残忍な攻撃で、イスラエル市民約1400人が殺害され、3500人が負傷、200人以上が人質に取られた。ガザ保健省によれば、イスラエル軍はこのテロに対し、食料、水、電気を遮断し、3000人以上のパレスチナ市民を殺害する空爆を続けたという。先週、イスラエルはガザ北部に住む100万人以上のパレスチナ人に避難を命じたが、国連はこの措置は「実現不可能」であり、「すでに悲劇となっている状況を災厄的な状況に変える可能性がある」と指摘する。

10月17日、ガザ市のアル・アハリ・アラブ病院に避難していた500人のパレスチナ市民が、イスラエル軍による空爆で死亡したと報じられた。イスラエル政府は、この攻撃は自国の犯行ではなく、パレスチナの武装組織、イスラム聖戦によるロケット弾の誤爆が原因だと主張した。しかし、これまでイスラエル政府による発言は信頼できないことが証明されている。報道が錯綜するなか、この地域の他の国々は迅速に非難を表明しており、ガザへの砲撃に反対する大規模な抗議行動も、世界の主要都市を席巻している。

この残虐な紛争に対して、かつてないほど多くの芸術文化領域の指導者たちが公的な立場を取るようになった。今日現在、アートフォーラム編集長のデイヴィッド・ヴェラスコをはじめ、 ヴィジュアル・アーティストのスカイ・ホピンカ、ウー・ツァン、セシリア・ビクーニャ、キュレーターのキャンディス・ホプキンスとフール・アル・カシミ、社会学者で作家のジュディス・バトラー、俳優のチャールズ・ダンスとスティーブ・クーガンといった人々が賛同者として名を連ねる。

公開書簡には、「パレスチナ人の生活はすでに不安定であり、人権や正義はおろか、援助に値しないとみなされるジェノサイドの展開を、私たちが目撃していることを示す証拠は十分にあります」と書かれている。

そして最後は、以下の芸術団体や組織への直接的な呼びかけで締めくくられている。

「表現の自由を保護し、教育、コミュニティ、創造性を育成することを使命とする者は、生命の自由と生存の基本的権利のためにも立ち上がるのです......私たちは、生命や芸術の居場所が存在しない、非人間性を拒否するよう呼びかけます」(翻訳:編集部)

from ARTnews

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