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フェミニズムやアクティビズムが交差する一日限りのフェス「NOISY ZINE&BOOK」が開催!

毎年6月はLGBTQIA+の権利を啓発する「プライド月間」として知られている。そんななか、カルチャーやアクティビズム、フェミニズム、クィアが交差する1日限りのフェス「NOISY ZINE&BOOK」が東京・下北沢で開催される。アーティストも多く参加するこのフェスは、社会変革にもつながりうる新たな知と出会える場になりそうだ。

IMAGE COURTESY OF SATOKO MIYAKOSHI

毎年6月は、LGBTQIA+の権利を啓発する「プライド月間」として知られている。そんななか、フェミニズムやクィアはもちろんのこと、アクティビズムやさまざまなカルチャーをテーマとする1日限りのフェス「NOISY ZINE&BOOK」が東京・下北沢のBONUS TRACKで開催される。

ZINEや雑誌、雑貨の販売を中心とした本イベントには、総勢60名/組のアーティストやコレクティブが参加。なかにはアーティストの遠藤麻衣とキュレーターの丸山美佳からなるクィア・フェミニズム系アートZINE「MULTIPLE SPIRITS/マルスピ」や、ARTnews JAPANの「30 ARTISTS U35」にも選出された百瀬文をはじめ、現代美術の領域でも活躍するアーティストも多く参加している。

さらにはSF作家の樋口恭介らが運営するメディア「anon press」や、言語表現を中心に小説や詩歌集の刊行や言語表現の歴史や技術をめぐるワークショップを展開する「いぬのせなか座」など、アートに限らず文学や演劇などさまざまな領域の表現に取り組む作家/アーティスト/コレクティブが多く参加していることも無視できない。フェミニズムやクィアはもちろんのこと、現代社会のなかで起きているさまざまな問題を考えるうえで貴重な知や視点を得られる場となりそうだ。

本イベントの開催にあたり、キュレーションを担当したエディトリアル/グラフィック・デザイナー宮越里子は、以下のコメントを寄せてくれた。

「現在のシステムとは別の世界を創り変えるパワーのある人たち、作品が集結する文化的解放区の試みです。寝そべり主義、未来派、労働廃絶、フルオートメーション、反近代、カリスマパンピー、本気のチルアウト……など風穴をあける知恵の宝庫。正直カオスすぎて衝撃の予感しかありません。1日、1分1秒ごとに切迫しているパレスチナや日本の入管問題のブースでは、質問や相談も可能です。どのような社会変革が可能か、慣習的な脳内がまるっと変わるような、心地よいめまいを体験しにきてください」

新たな思想や活動、ムーブメントを知ることは、いまとは異なる社会のあり方を考えることともつながっているはずだ。ぜひこの機会にオルタナティブな知に触れてほしい。

「NOISY ZINE&BOOK」

日時:2024年6月8日(土) 11:00〜18:00

会場:BONUS TRACK 広場(※雨天時:BONUS TRACK ラウンジ)

住所:世田谷区代田 2-36-15(下北沢駅南西口 / 世田谷代田駅 徒歩5分)

主催:FRAGEN

キュレーター:宮越里子

協力:BONUS TRACK

関連イベント:
・6月1日(土)〜30日(日) 社会変革のためのブックフェア 〜わたしとあなたをかき乱す問いたちSOCIAL CHANGE BOOK FAIR by super-KIKI& Reina
・6月9日(日) 〈社会運動とデザイン/アート〉〜思想強めのブリコラージュ〜

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