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ガゴシアンがソウルで初の展覧会。韓国コスメ最大手のアモーレパシフィックとコラボ

ニューヨーク、ロンドン、香港など世界各地に約20のギャラリーを擁するガゴシアンが、ソウルで初の展覧会を開催する。韓国の化粧品大手アモーレパシフィックグループの本社を会場とし、会期は第3回フリーズ・ソウル開幕直前の9月3日から10月12日まで。

Derrick Adams《Where My Girls At?》(2024)acrylic on wood panel, in artist’s frame, 26 × 26 inches (66 × 66 cm) © Derrick Adams Studio

今年のフリーズ・ソウルに合わせ、メガギャラリーのガゴシアン韓国で初となる展覧会を開く(9月3日~10月12日)。韓国の化粧品大手アモーレパシフィックグループとのコラボレーションで実施されるのは、ニューヨークを拠点に活動する人気アーティスト、デリック・アダムスの個展で、同グループ本社1階にある約186平方メートルのプロジェクトスペース「APMAキャビネット」が会場となる。なお、同グループの会長、徐慶培(ソ・ギョンぺ)は、 ARTnewsが選ぶトップ200コレクターズの1人。

「The Strip(ザ・ストリップ)」と題されたデリック・アダムスの個展では、美容室のショーウィンドウにあるようなマネキンの頭を描いた新作の発表が予定されている。これは、真っ白な背景に、さまざまな肌や髪の色の人物の顔を描写した「Style Variations(スタイル・バリエーションズ)」のシリーズを思わせるものだ。2021年にアダムスは、「見る人を引きつけることに興味があって、いつもそれを念頭に題材を選んでいます」とUS版ARTnewsのインタビューに答えている。

韓国・ソウルにあるアモーレパシフィックグループの本社。Photo: Courtesy Amorepacific and Gagosian

アモーレパシフィックグループは、以前にも世界的メガギャラリーとのコラボを行ったことがある。ペース・ギャラリーが2022年の第1回フリーズ・ソウル開催に合わせてソウルの拠点を拡張・リニューアルオープンした際には、同グループが展開する高級緑茶ブランド、オソロック(Osulloc)のカフェを併設した。

ガゴシアンは昨年8月、スプルース・マーガスやエスター・シッパーといった欧州系ギャラリーで幹部職にあったリー・ジヨンを韓国の事業責任者に任命。今回の発表について、シニア・ディレクターのニック・シムノヴィッチは声明でこう述べている。

「アモーレパシフィック本社の特別なスペースで展覧会を行う最初のギャラリーになるのは、ガゴシアンにとって大変名誉なことです。この会場は、デリック・アダムスの韓国での初個展を祝い、彼の作品をアートファンやコレクターのコミュニティと共有するにあたり、まさに理想的な場所と言えます」(翻訳:石井佳子)

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