レディ・ガガが《モナリザ》にいたずら書き?ルーブル美術館とコラボした新作映画のプロモーション映像が公開
日本で10月11日に公開されるレディ・ガガ主演の映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』。このほど同作とルーブル美術館がコラボレートし、ガガが同館でパフォーマンスするプロモーション映像を公開した。
パリのルーブル美術館は、今年の6月にモデルのケンダル・ジェンナーが閉館後に貸し切りで作品鑑賞したり、8月のパリオリンピックではラッパーのスヌープ・ドッグがガイドツアーに参加したりと、近年世界的スターたちを積極的に受け入れている。
このほど同館は、日本で10月11日に公開される映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』とコラボレートし、主演のレディ・ガガが同館でパフォーマンスするプロモーション映像を制作した。同作は、ホアキン・フェニックスが主演した2019年の映画『ジョーカー』の続編。レディ・ガガは、ジョーカーの相棒で狂気的な恋愛関係を結ぶリー・クインゼル役を演じている。
80秒のプロモーション映像は、ルーブル美術館のホームページとアート・ニュースペーパーによると、ルーブル美術館の密接なバックアップのもと、ガガと映画の配信元であるワーナー・ブラザーズが共同制作したという。
映像ではガガの新曲「The Joker」をBGMに、リー・クインゼルに扮したガガが美術館を訪れる。《サモトラケのニケ》の前でステップを踏み、指で作った銃で絵画を撃つまねごとをしながら館内をまわっていた彼女は、レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》に足を止めた。ガガは絵画に向かって手を振ったが、急に何かを思いついた表情をして口紅を取り出し、防護ガラス越しに《モナ・リザ》の口に大きなスマイルを描き込んだ。その様子について、ルーブル美術館はホームページで、「レディ・ガガは、自身の演じるクインゼルというキャラクターにインスパイアされ、夢の中のようにルーヴル美術館の展示室に入り、最も象徴的な芸術作品である《モナ・リザ》と『狂気』を共有します」と解説する。
同館では映画に連動して、13世紀から19世紀にかけての「狂気」の表現を版画、タペストリー、絵画、彫刻などで振り返る企画展「狂気の形象:中世からロマン派まで」(10月16日から2025年2月3日まで)を開催する。
ルーブル美術館が大物ポップスターと共同でプロモーションビデオを制作するのは、今回が初めてではない。2018年には、共にアート好きとして知られるビヨンセとジェイ・Zがミュージックビデオ『APES**T』のロケで同館を使用し、彼らは《サモトラケのニケ》、《ピエタ》、《緑のクッションの聖母》、そしてもちろん《モナ・リザ》の前でパフォーマンスを行った。(翻訳:編集部)
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