トップはカニエ・ウェストとキム・カーダシアン! アート界を騒がせたセレブたち【2022年のアートニュースまとめ】
毎年5月にNYのメトロポリタン美術館で開催されるメットガラをはじめ、アート界とセレブが集う社交界は密接な関係にある。今年、両界を一番賑わせたのは、反ユダヤ発言をはじめ数々の問題発言により信用が失墜したカニエ・ウェストと、メットガラでマリリン・モンローのドレスを着用して炎上したカニエの元妻、キム・カーダシアンだろう。22年にアート界でセレブが繰り広げた騒動を振り返ろう。
マリリン・モンローの“ヌード”ドレスを着たキム・カーダシアンを、美術館・博物館関係者らが非難
5月2日、ニューヨークのメトロポリタン美術館コスチュームインスティテュート(服飾研究所)のチャリティーイベント、メットガラ(2022)に登場したキム・カーダシアン。Photo: John Nacion/Star Max/IPx
ニューヨークのメトロポリタン美術館コスチュームインスティテュート(服飾研究所)が、運営資金の調達を目的に毎年開催するメットガラ。5月2日、各界のセレブが勢揃いするこのイベントにマリリン・モンローの歴史的なドレスを着て登場し、注目を集めたキム・カーダシアンだが、美術館・博物館関係者からは批判の大合唱が起きた。
アートをセルフブランディングに利用するセレブたち。第一人者はやっぱりキム・カーダシアン!?
ロサンゼルスで開催された第61回グラミー賞授賞式で、ティエリー・ミュグレーのドレスを着たカーディ・B(右)。2019年2月10日撮影。Photo: Getty Images for The Recording Academy
かつて、セレブのイメージを決めるのはラグジュアリーブランドだった。しかし、ソーシャルメディアの爆発的普及によって、セレブが自らを差別化する戦略が変化している。ファッションからアートへ、セルフブランディングの変遷を見てみよう。
パリコレのバレンシアガのショーは、アート界の問題児、サンティアゴ・シエラがデザイン。カニエもモデル出演
バレンシアガのパリ・ファッションウィークのショーに出演したイェことカニエ・ウェスト。Photo: Courtesy Balenciaga
10月2日(現地時間)、パリコレ期間中に開催されたバレンシアガのショーの舞台となったのは、泥だらけのランウェイ。会場のデザインを手がけたのは、挑発的な作品で常に物議を巻き起こすスペインのアーティスト、サンティアゴ・シエラだ。これに対し、ファッション界、アート界から賛否両論が巻き起こった。
カニエ・ウェスト、スペースレンタル代を踏み倒してギャラリーから訴えられる
バスケットボール観戦中のカニエ・ウェスト(2022年3月)。Photo: Getty Images
人種差別的な発言を繰り返し、アディダスやバレンシアガなどのビッグブランドから契約を解除されたカニエ・ウェスト。今度はスタジオスペースのレンタル料未払いで、フロリダのギャラリーから提訴された。
カニエ・ウェストを擁護? 沈黙するアート界の大物たち
村上隆と自撮りするカニエ・ウェスト。Photo: Patrick McMullan via Getty Images
Ye(イェ)ことカニエ・ウェストは以前から人種差別的な言動で数々の騒ぎを起こしてきたが、最近また反ユダヤ主義的なツイートが炎上。契約企業から次々と絶縁を宣言され、四面楚歌状態に陥っている。しかし、なぜかこれまで関係のあるアーティストからは批判の声が聞こえてこない。
カニエ・ウェスト、名誉博士号の取り消しが決定。「彼の行動は同校の使命と価値観に合致しない」
2022年10月3日、ファッションウィーク中にパリを訪れたカニエ・ウェスト。Photo: Abaca/Aflo
12月8日、シカゴ美術館付属美術大学(SAIC)は、ラッパーでファッション界にも多大な影響を誇ってきたYe(イェ)こと カニエ・ウェストに2015年に授与した名誉博士号を取り消すと発表した。