博物館の敷地内で2600年前の人形の型を発見──エルサレム市内で初

エルサレム歴史博物館の敷地内で、約2600年前に粘土人形の制作に使われた型が発見された。エルサレム市内でこうした型が見つかるのは初めてで、人形の一部が現地で作られていたことを裏付ける発見となった。

エルサレム歴史博物館の敷地内で発見された人形の型。Photo: Emil Aladjem/Courtesy Israel Antiquities Authority
エルサレム歴史博物館の敷地内で発見された人形の型。Photo: Emil Aladjem/Courtesy Israel Antiquities Authority

今年の夏、ダビデの塔エルサレム歴史博物館の敷地内で、第一神殿時代(紀元前10世紀頃〜紀元前586年)に粘土人形の制作に使われた型が発見された。見つかったのは、かつて刑務所や軍事基地として使用され、現在は博物館の一部となっているキシュレで、イスラエル考古学庁(IAA)が発掘調査を行っていた。

IAAの研究チームが発表した声明によれば、第一神殿時代の人形はこれまでにも多数出土しているが、その製造に使われた型がエルサレム市内で見つかったのは初めてだという。紀元前8世紀から紀元前6世紀にかけて作られたこの種の人形は各地で出土してきたものの、考古学者たちは長年、地元で製造されたものなのか、外部から持ち込まれたものなのかを明らかにできずにいた。今回の発見によって、少なくとも一部がエルサレム市内で作られていたことが裏付けられた。

発見された型には、はっきりとした顔立ちと手の込んだヘアスタイルをした女性の顔が彫り込まれている。IAAの保存修復士は、この古代の型を実際に使い、人形の複製を作ることにも成功した。

この時代に作られた人形は主に3つの種類に分けられ、女性像のほか、馬と乗り手のペアや動物をかたどったものがある。発掘に携わる考古学者たちによれば、もともとは黄色、赤、黒の顔料で彩られていた可能性もあるという。住居や通り、墓の跡などから頻繁に出土していることから、豊穣を願うための品や子どものおもちゃ、家庭のお守りなどとして日常的に使われていたと考えられている。IAAのキュレーター、デビ・ベン=アミは、「今回発見された型は新たな知見をもたらし、研究者たちが長年抱いてきた疑問を解く手掛かりになるでしょう」と期待を寄せる。

IAAの発掘責任者を務めるアミット・レームとアヤラ・ジルベルシュタインは、今回の発掘現場をエルサレムで最も重要な遺跡の一つと位置づけている。二人はその意義について、エルサレム・ポスト紙に次のように語った

「数年にわたって続くキシュレの発掘調査では、驚くべき発見が相次いでいます。この遺跡は、ユダ王国時代からさまざまな歴史的時代を経て、イギリス委任統治領時代に至るまで、エルサレムの歴史を明確かつ連続的に伝えています」

(翻訳:編集部)

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