映画『ロッキー』の元祖像、名シーンが撮影された階段頂上へ移設決定。市民の間で賛否

映画『ロッキー』ゆかりの階段下に設置されている主人公像が、階段頂上へ移設されることになった。像の視認性向上を理由に芸術委員会が可決したが、市民の間では意見が割れている。

移設することが決定したロッキー像。Photo: Bastiaan Slabbers/NurPhoto via Getty Images
移設することが決定したロッキー像。Photo: Bastiaan Slabbers/NurPhoto via Getty Images

映画『ロッキー』で、シルヴェスター・スタローン演じるロッキーがトレーニングのために駆け上がった階段下に設置されているロッキー像が、階段頂上の広場に移設されることが発表された。フィラデルフィア芸術委員会は1月14日、彫刻の視認性が上がるとして、作品の移設を可決したという。

同委員会に所属するレベッカ・シーガルは、地元紙のフィラデルフィア・インクワイアラーに対し、「人々はこの像を観光名所としてではなく、親しみのある存在として訪れている」と述べ、街に深く根付いた文化的象徴である以上、より開かれた場所に設置すべきだとの考えを示した

なお、ロッキー像は階段頂上にも設置されているが、これは階段下の像と同じ型から作られた2体目だ。観光客や地元住民の間で広く親しまれているのは最初に作られた像で、フィラデルフィアを象徴する存在として知られている。

この決定を受け、フィラデルフィアのクリエイティブ事業を監督するCreative Philadelphiaは、15万〜25万ドルの予算を用いて移設作業を進める。費用の一部は、高さおよそ4.3メートルの台座を新設するために充てられる予定だ。

もっとも、ロッキー像の移設については賛否が分かれている。フィラデルフィア・インクワイアラー紙が昨年9月に実施した調査によれば、階段頂上への移動を支持したのは46%にとどまった。芸術委員会の一部もこうした温度差を認めており、委員のペポン・オソリオは「多くの人はロッキー像を芸術作品というより、街のランドマークとして捉えている」と語っている。

フィラデルフィア美術館も、ロッキー像がランドマークであることは認めているようだ。同館は現在、ロッキー像をはじめとした記念碑に関する展覧会を企画しており、4月に開催される予定だ。(翻訳:編集部)

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