東京現代が出展者リストを発表。全79ギャラリーのうち国内ギャラリーは40%
日本初の国際的アートフェアとして世界からの注目も高いTokyo Gendaiのギャラリーリストが発表された。第一回はパシフィコ横浜を会場に7月7日から9日にかけて開催され、国内外から79ギャラリーが参加する。
世界のアート業界がアジアのアートシーンに注目している今、東京現代は今年最も期待される新しいアートフェアの一つだ。しかし、この度発表されたギャラリーリストには、アートバーゼルやフリーズといった世界トップクラスのアートフェアの常連であるガゴシアン(Gagosian)やペース(Pace)、ハウザー&ワース(Hauser & Wirth)、デヴィッド・ツヴィルナー(David Zwirner)といったメガギャラリーだけでなく、タデウス・ロパック(Thaddaeus Ropac)やリーマン・モーピン(Lehmann Maupin)、 グラッドストーン(Gladstone)などアジアに拠点のある中堅ギャラリーが含まれていないのは意外だ。
一方、東京現代と同じ運営母体であるアートアセンブリーが今年1月に満を持してローンチしたシンガポールのART SGには、その多くが参加していた。
国外からの参加ギャラリーには、ペロタン(Perrotin)、アルミン・レッシュ(Almine Rech)、ブラム&ポー(Blum & Poe)、ジャック・シェインマン(Jack Shainman)、セイディ・コールズHQ(Sadie Coles HQ)などが名を連ね、日本からは、ミヅマアートギャラリー、ナンヅカ、タカ・イシイギャラリー、ミサコ&ローゼンなどの参加が決まった。出展者リストの約40%は日本に拠点を持つギャラリーとなる。
アートアセンブリー創設者のマグナス・レンフリューは昨年6月、東京現代の開催の背景には「アジア全体のアートマーケットが成熟し、新しいステージに突入したダイナミックな瞬間」があると述べ、「既存のアートフェア開催地以外で新しい観客を開拓できる、素晴らしい機会」とその意義を語った。
また東京現代のディレクターである高根枝里は、ギャラリーリスト発表のプレスリリースの中で、「国内外の多くのギャラリーが東京現代への参加を申し込んでくださったことを嬉しく思います。また、日本で初めて私たちが一つの場所に会することをとても楽しみにしています」と語り、「明るい未来に向けてアートコミュニティと緊密に協力しながら、日本と日本文化ならではのさまざまな魅力的なプログラムを作っているところです」と続けた。
観光庁の「観光再始動事業」に採択された同フェアは、今後、「日本のアート・エコシステムの活性化のみならず、日本が世界トップクラスのアート・デスティネーションとなるための様々な取り組みを共に手がけていく」としている。
観光庁長官の和田浩一はリリースで、「現代アートは重要な観光資源のひとつであり、国際的なアートの祭典が国内で開催されることにより、日本が国内外から注目を集めるきっかけになると考えております。本フェアの開催を契機として、多様な価値観にあふれる文化芸術に触れることで、多くの方々が日本の魅力を感じ、日本各地を訪れていただくことを期待しております」とメッセージを寄せている。
* 出展者一覧
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