英名門校の地下から「500年前のトンネル」を発見 。ヘンリー8世ゆかりの宮殿跡か

イギリス南東部エセックス州の名門私立校ニュー・ホール・スクールで、16世紀のチューダー朝時代にさかのぼるとみられる地下トンネルが発見された。かつてヘンリー8世が所有した宮殿の敷地内で見つかったもので、王室ゆかりの建造物との関連に注目が集まっている。

イギリスのニュー・ホール・スクールの地下で発見されたトンネルの入り口。Photo: Henry Godfrey-Evans/BBC.

イギリス・エセックス州チェルムズフォードの名門私立校ニュー・ホール・スクールの敷地内で、ヘンリー8世(在位期間1509-1547)の時代にさかのぼるとみられるトンネルが発見された。BBCが報じた。

発見のきっかけは、「ハハ(ha-ha)」(*1)と呼ばれる伝統的な造園構造物の修繕工事だった。作業中にトンネルの入り口が見つかり、あわせて陶器や骨、ガラス瓶など、チューダー朝時代の遺物も出土した。

*1 庭園の景観を遮ることなく家畜の侵入を防ぐため、放牧地側を深く掘り下げて設けられた溝状の構造物。

同校の名称は、この地にかつて存在した「ニュー・ホール」と呼ばれる邸宅に由来する。1517年、ヘンリー8世は後に2番目の王妃となるアン・ブーリンの一族からニュー・ホールを取得し、大規模な改築を経て壮麗なボーリュー宮殿へと生まれ変わらせた。宮殿は1520年代に王家の別邸として愛用されたが、ヘンリー8世の死後は重要性が低下し、エリザベス1世の時代には王室の所有を離れた。

18世紀には宮殿の大部分が解体され、北翼のみが大幅に改築された形で残された。1798年には聖墳墓修道会の修道女たちがこの建物を購入し、翌1799年にニュー・ホール・スクールを開校した。現在は1歳から19歳までを受け入れる男女共学のカトリック系学校として運営されており、校内のチャペルにはヘンリー8世の紋章が今も掲げられている。

今回の発見は、生徒や教職員の間で大きな話題となっている。同校の歴史科主任サラ・ガーサイドはBBCの取材に対し、「ここは歴史を学ぶ場として、本当にユニークで刺激的な場所です」と語った。また、第6学年主任のポール・グールディングは、「歴史に手が届きそうなほど身近に感じられる環境は、生徒にとっても教師にとっても、めったにない貴重な機会です」とコメントした。一方、歴史を専攻する17歳の生徒フロリアンは、「この場所が持つ歴史の深さと豊かさには、本当に飽きることがありません」と話している。

学校は専門家に依頼してトンネルの調査を進めている。現時点では、かつてのボーリュー宮殿に付随していた業務用通路や貯蔵施設の一部だった可能性があるとみられているが、調査はまだ初期段階にあり、今後も継続される予定だ。(翻訳:編集部)

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