縁起の良い言葉を刻んだ黄金の指輪がタイで出土──商人階級の人物の副葬品か

タイ南西部の遺跡で、人骨のそばから2つの黄金の指輪が発見された。片方には天文に関する言葉が古代インド文字で刻まれている。

タイ南西部で発見された金の指輪は約2000年前のものと見られる。Photo: Courtesy Thailand's Fine Arts Department

タイのペッチャブリー県で新たに見つかった遺跡の発掘調査中、人骨のそばから金でできた2つの指輪が出土した。発見されたのはバンコクの南西約130キロに位置するドン・ヤイ・トン遺跡で、今年始めに近隣住民が水田で古代の銅鼓の破片を見つけたことを受けて考古学調査が行われている。

AP通信が報じたタイ芸術局の発表によると、7月2日に見つかった指輪の片方には、古代インドのブラーフミー文字で「プサラキタサ(pusarakhitasa)」と刻まれている。これは「プシャ(Pushya)に守られた者」を意味し、プシャは「古代インドの天文学(占星術)において最も縁起の良い月宿の1つ」とされるという。なお、もう1つの金の指輪には何も刻まれていなかった。

これらの指輪について専門家は、古代インドのカースト制度における「ヴァイシャ」(商人など一般労働者階級)に属する人物が所有していた可能性を指摘している。報道によると、ドン・ヤイ・トンは約1500年から2500年前、タイの先史時代後期にあたる鉄器時代の定住地だった。この遺跡からはほかにも、8体の人骨や装身具、土器、そして裕福な人々の埋葬儀礼に関連すると見られる副葬品などが出土している。

タイ芸術局は、ドン・ヤイ・トン遺跡の発掘調査は8月には完了する見込みで、将来的には出土品を一般公開する計画だとしている。(翻訳:石井佳子)

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