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フリーズ・ソウルが今年も開催!2023年後半に必見の世界のアートフェア12選【下半期編】

アート・バーゼル香港フリーズ・ニューヨーク、アート・バーゼルなど、大きな盛り上がりを見せた2023年上半期。続く2023年下半期に訪れるべき世界のアートフェアを紹介する。

2022年のフリーズ・ロンドン会場風景。Photo: Let's Studio. Courtesy Frieze and Let's Studio.

注目は、昨年初開催した韓国フリーズ・ソウルキアフ。第1回の成功を受けて開催される今回は、7月初旬に日本で行われた東京現代を経て、ソウルのアジアのアートマーケットにおける地位を占う試金石になるだろう。また、世界的な傾向としては、ここ最近のアートシーンの多様化にともなって、非営利型や、アジア、アフリカの作家に特化したものなど、様々なスタイルのアートフェアが活気づいている。

以下、ARTnews JAPAN編集部が特におすすめしたい2023年下半期(7月~12月)に開催予定のアートフェアを紹介する。

1. シドニー・コンテンポラリー(オーストラリア)

Photo: Sydney Contemporary

Tokyo Gendai(東京現代)、台北當代、アート SGと同じくアート・アセンブリ―が企画するオーストラリア最大のアートフェア、シドニー・コンテンポラリーは今年で10周年を迎える。オーストラリア、ニュージーランドを中心に90以上のギャラリーが出展を予定している。

日程:2023年9月7日~9月10日(6日はプレビュー)
会場:キャリッジワークス
公式サイト

2. フリーズ・ソウル&キアフ(韓国)

Photo: Lets Studio. Courtesy Lets Studio and Frieze.

韓国ソウルの江南(カンナム)にあるCOEXコンベンションセンターで開催されるフリーズ・ソウルは今年で2回目を迎え、昨年同様、地元のアートフェア、キアフと同時期、同会場での開催となる。初開催となった昨年は、韓国のアートマーケットの盛り上がりを追い風に世界的にも高い評価を得た。今年のフリーズ・ソウルは昨年から10社増えて約120ギャラリー、キアフは30%増の210ギャラリーが出展する。1月に開催されたシンガポールのアートSGや、7月に横浜で行われたTokyo Gendaiという2つの競合アートフェアが誕生した現在、2022年を超える熱狂を起こせるのかどうかに注目が集まる。

日程:2023年9月7日~9月9日(6日はプレビュー)
会場:COEXコンベンションセンター
公式サイト

3. アーモリー・ショー(アメリカ)

Photo Credit Vincent Tullo courtesy The Armory Show

ニューヨークのジャビッツ・センターで開催される2023年のアーモリー・ショーは総勢225のギャラリーが出展し、日本からはカイカイ・キキマキホワイトストーンが参加を予定している。今年のアーモリー・ショーではギャラリーブースに加えて、キャンディス・ホプキンスによるフォーカス・エリア、エヴァ・レスピーニによるプラットフォーム・エリアという2人のキュレーターによる展示エリアを設ける。キャンディス・ホプキンスによるキュレーションエリアでは、「時代の背後に隠れたアーティストに光をともす」ことをコンセプトに個展、または二人展形式のプレゼンテーションが行われる。

日程:2023年9月8日~9月10日(7日はプレビュー)
会場:ジェイコブ・ジャビッツ・コンベンション・センター
公式サイト

4. インディペンデント・20th Century(アメリカ)

会場となるバッテリー・マリタイム・ビルディング。2012年撮影。Photo: Wikimedia Commons

アーモリー・ショーと同時期、ニューヨークのマンハッタンの南部バッテリー・マリタイム・ビルディングで開催されるインディペンデント・20th Centuryは今年で開催2回目を迎えるアートフェアだ。5月に開催されたインディペンデント・ニューヨークとは異なり、20世紀に活躍した作家に焦点を当てたアートフェアとなっている。

日程:2023年9月8日~9月10日(7日はプレビュー)
会場:バッテリー・マリタイム・ビルディング
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5. フリーズ・ロンドン&フリーズ・マスターズ(イギリス)

Photo: Linda Nylind. Courtesy of Frieze and Linda Nylind.

ロンドンを代表するコンテンポラリーアートフェアであるフリーズは、2000年以前のオールドマスターズに特化したフリーズ・マスターズと同時開催される。コミッティに選ばれた世界中の名だたるアートギャラリーが集うこのフェアはまさに必見。同時期に開催される1-54アフリカン・アートフェアも合わせてチェックしよう。

日程:2023年10月13日~10月15日(11、12日はプレビュー)
会場:リージェンツ・パーク
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6. 1-54アフリカン・アートフェア(イギリス)

1-54 London 2022 © Jim Winslet

アフリカとそのディアスポラによる現代アートに特化した最初の国際的なアートフェアである1-54は、ロンドン、ニューヨーク、マラケシュで開催されている。出展ギャラリーの発表はまだなされていないが、アフリカや欧米を中心に50のギャラリーが出展されるだろう。

日程:2023年10月12日~10月15日
会場:未発表(ロンドン市内)
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7. パリ・インターナショナル(フランス)

Photo: Paris InternaPhoto:

現在フランスで影響力のあるアートフェアには、後述するParis+, par Art Baselなどがあげられるが、こちらもユニークで注目してほしいフェアのひとつだ。新興のギャラリーを支援することを目的とし、ノンプロフィット・フェアを謳うこのアートフェアには、世界各地から挑戦的な作品発表を行うギャラリーが出展する。入場料もかからず、これまでのアートフェアの常識を覆す面白いコンセプトを持つ。現在参加ギャラリーと開催場所は公開されていないが、26カ国からギャラリーが集まった昨年に引き続きインターナショナルで挑戦的なフェアになることは間違いないだろう。

日程:10月18日~10月22日(17日はプレビュー)
会場:未発表(パリ市内)
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8. Paris+, par Art Basel(フランス)

Photo: Courtesy of Paris+ par Art Basel

エッフェル塔のふもとの公園、シャン・ド・マルスの南端にあるグラン・パレ・エフェメールにて昨年から始まったアートバーゼルのフランス版、Paris+, par Art Baselは今年で第二回を迎える。ガゴシアンハウザー&ワースペースデヴィッド・ツヴィルナーなどのメガギャラリーに加えて世界中からブルーチップギャラリーが参加を予定し、154のギャラリーが参加する。日本からはタカイシイタケニナガワも出展予定だ。

日程:2023年10月20日~10月22日(18、19日はプレビュー)
会場:グラン・パレ・エフェメール
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9. アジア・ナウ 9TH EDITION(フランス)

Photo: Asia NOW

アジアの現代美術にフォーカスしたアートフェアであるアジア・ナウは今年で9回目を迎え、Paris+,と同じ期間に開催される。中国、韓国、香港、シンガポールなどのギャラリーが自国の作家をプレゼンテーションし、フランスで活躍したアジア人作家をパリのギャラリーが紹介するなど、個性的なフェアだ。日本からは艸居が梅津庸一を出展し、ギャルリためながは小津 航、松田 麗香、チェン・ジャン・ホンの作品を出展予定。昨年はトークやパフォーマンス、ライブペインティングなどギャラリーブース以外の見どころも多かったため、今年も意欲的なプロジェクトが多数見られるだろう。

日程:2023年10月20日~10月22日(19日はプレビュー)
会場:モネ・ド・パリ
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10. アートX・ラゴス(ナイジェリア)

Photo: ART X Lagos

西アフリカは現在、アフリカ大陸で最も勢いのあるアートシーンを持つ地域のひとつであり、その盛り上がりを支える1つにアート・X・ラゴスがある。2016年にアフリカとディアスポラのアートを紹介することを目的に設立され、これまでにナイジェリアを拠点に活動する世界的なアーティスト、エル・アナツイ、フランスを拠点にアフリカの新進アーティストを世界に紹介するアフィカリス・ギャラリー、地元ラゴスのアフィニティー・ギャラリーなど影響力のあるキーパーソンが多く参加してきた。このフェアはギャラリーブースだけでなくトークセッションやライブミュージックなど、ダイナミックにカルチャーを体感できるイベントとなっている。今年はインカ・ショニバレCBEハンク・ウィリス・トーマスら世界的アーティストらの参加が予定されている。

日程:2023年11月2日~11月5日
会場:フェデラル・パレス
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11. NADAマイアミ(アメリカ)

2022年の会場風景。Photo: MAXIMILÍANO DURÓN/ARTNEWS

NADAアートバーゼル・マイアミ・ビーチのサテライトアートフェアの1つ。現代アートの育成、支援を目的とする非営利団体、NADA(New Art Dealers Alliance)が主催するこのフェアには、毎年100を超えるギャラリーが世界各国から参加し、良質な展示を見ることができる。

日程:2023年12月5日~12月9日
会場:アイス・パレス・スタジオ
公式サイト

12. アートバーゼル・マイアミ・ビーチ(アメリカ)

Photo: Courtesy Art Basel

毎年12月の上旬、1年を締めくくるにふさわしい盛り上がりをみせるのが、アメリカで最大級のアートフェア、アートバーゼル・マイアミ・ビーチだ。2022年は過去最大級の38カ国、283ギャラリーが参加した。今年もメインのギャラリーズ「Galleries」セクションのほか、新進アーティストのソロブースを集めたポジションズ「Positions」、作家3人までの新作を対象とするノバ「Nova」、2000年以前の作品が対象のサーベイ「Survey」など、多くの部門が設けられる予定。

日程:2023年12月8日~12月10日
会場:マイアミ・ビーチ・コンベンションセンター
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