2025年の「ほのぼの系」考古学的発見10選! 30万年前の古代猫から、つぶらな瞳のバイキング像まで【2025年アートニュースまとめ】

2025年も沢山の考古学的発見をお伝えしてきたが、その中から、思わず微笑んでしまう「ほのぼの系」考古学的発見を厳選。ドラマチックな歴史の物語が秘められたこれらの遺物を振り返ろう。

新たに調査が行われた、デンマーク国立博物館所蔵のバイキング時代のゲーム駒。Photo: Courtesy the National Museum of Denmark.

1900年前の姿のまま! 古代ローマの墓地から「死者を導く」オイルランプが出現

オランダの古代ローマの墓地から見つかった1900年前のオイルランプ。Photo: Courtesy BAAC / RAAP

オランダの北ブラバント州で行われていた発掘調査で、古代ローマの墓地の遺跡から1900年前のオイルランプが出土した。ランプは非常に繊細な装飾に彩られているにもかかわらず傷ひとつなく、考古学者たちを驚かせている。


小さな偶像たちが炉を囲むようにずらり! トルコの遺跡で発見された4500年前の祈りの形とは

トルコ・アナトリア半島で発見された偶像たち。Photo: via X/@MehmetNuriErsoy

トルコ・アナトリア半島の遺跡から、大理石や骨、テラコッタで作られた小さな偶像と未完成の陶器が発見された。4500年前の人形と未完成の陶器が示すのは、宗教と日常が交錯した古代の暮らしだった。


バイキングの「野蛮なイメージ」を覆す新発見──古代ゲーム駒から浮かび上がる意外な側面とは

新たに調査が行われた、デンマーク国立博物館所蔵のバイキング時代のゲーム駒。Photo: Courtesy the National Museum of Denmark.

バイキングの男性の髪型は? と聞かれると、ワイルドな長髪に三つ編みをイメージする人も多いだろう。だが、デンマーク国立博物館で200年以上も資料庫で忘れ去られていた古代のゲーム駒を調査したところ、これまで知られてこなかった側面が見えてきた。


3800年前の「足を繋がれたカエルの土偶」は何を意味するのか? ペルーの遺跡で新発見

ペルーのビチャマ遺跡で見つかったカエルの土偶。Photo: Courtesy Peru’s Ministry of Culture

アメリカ大陸最古の文明、カラル文明の都市として知られるペルーのビチャマ遺跡で行われてきた発掘調査で、3800年前のカエルの土偶やレリーフが出土した。これらの発見により、当時の人々が気候危機を連帯して乗り越えようとした姿が明らかになった。


4世紀の遺跡から「ビーチサンダル」モザイク画を発見。後期ローマ時代の装飾トレンドを象徴

古代ローマの遺跡で見つかった「ビーチサンダル」そっくりのモザイク画。Photo: Edoardo Fornaciari/Getty Images

シチリア中南部にある古代ローマの別荘の遺跡で「ビーチサンダル」そっくりのモザイク画が発掘された。この遺跡は過去にも「ビキニを着た女性たち」のモザイク画が見つかっており、考古学ファンの関心を集めている。


16世紀「怪物の庭園」は没入型アート施設だった!? 奇怪な彫像だけでなく、水を用いた聴覚的演出も

サクロ・ボスコの「地獄の門」。Photo: Mauro Flamini/REDA/Universal Images Group via Getty Images

鬱蒼とした森の中に奇怪な彫刻が立ち並ぶイタリア・ラツィオ州の庭園、サクロ・ボスコは、今も多くの謎に包まれている。しかし、最新技術を用いた調査によって、その新たな側面が明らかになった。


ネアンデルタール人が4万年前に制作したアート作品を発見! 顔料からは成人男性の「完全な指紋」も

ネアンデルタール人が制作したアート作品と考えられる石。Photo: X/@IGME1849

スペイン中部のサン・ラサロ遺跡の調査で見つかった石を調べたところ、それがおよそ4万年前にネアンデルタール人が作った芸術作品と判明。使用された顔料からは成人男性と見られる完全な指紋が検出された。


畑から1400年前の純金製カラスの頭部が出土! 新人金属探知機愛好家らの大手柄

イングランド南西部の畑で出土した2つの純金製遺物。Photo: Chris Phillips

金属探知機愛好家グループの新人を含む2人が今年1月、イングランド南西部の畑で1400年前にさかのぼるアングロサクソン時代の金製のカラスの頭部とガーネットが埋め込まれた帯を発掘した。一生に一度あるかないかの大発見にグループは大喜びしている。


3歳の少女が3800年前のお守りを発見! 「石に歯のようなものがあったから拾った」とコメント

3歳の少女が発見した3800年前のお守り。2匹のスカラベが掘られている。Photo: Courtesy Israel Antiquities Authority

エルサレム近郊を家族でハイキング中だった3歳の女の子が、偶然珍しい形の石を発見。これが3800年前のお守りだったことをイスラエル考古学庁が発表した。


中国で30万年前の「超小型ネコ科動物」の化石を発見! ネコ科の歴史に「貴重な1ページ」を刻む

アジアに生息するベンガルヤマネコ。Photo: Getty Images

中国東部の華龍洞遺跡で30万年前のネコ科動物の化石が発見された。古代の猫の仲間の化石としては最も小型で、種の歴史を知る上での貴重な資料となっている。

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