トランプ肝入り、約8億円で騎馬像群を「金ピカ」修復──「税金の無駄」批判も
- TEXT BY LEIGH ANNE MILLER
ワシントンD.C.のリンカーン記念堂近くに立つブロンズ像4基のうち、2基の修復が完了した。約510万ドル(約7億9800万円)を投じて金色の輝きを取り戻した像をめぐり、その仕上がりと事業費に賛否の声が上がっている。
ワシントンD.C.のリンカーン記念堂近くに立つ4基の金色のブロンズ像群「The Arts of War(戦争の営為)」と「The Arts of Peace(平和の営為)」の修復が進められている。このうち、「戦争の営為」の2基《Valor(勇気)》と《Sacrifice(犠牲)》は作業を終え、このほどお披露目された。
国立公園局(NPS)を所管する米内務省は4月、1951年に設置された4基の保存修復と金箔の張り直しを、メリーランド州のスタジオに発注した。事業費は総額510万ドル(約7億9800万円)。ドナルド・トランプ大統領の目には、長年風雨にさらされてきた像が、いささか古びすぎているように映ったらしい。
彫刻家レオ・フリードランダーが手がけた《勇気》と《犠牲》は、いずれも高さ約5.8メートルのアール・デコ様式の作品で、馬にまたがる裸体の男性像と、その傍らに立つ女性像で構成されている。《勇気》では盾を持つ女性が、《犠牲》では大地を象徴する女性が表されている。
一方、彫刻家ジェームズ・アール・フレイザーによる《Aspiration and Literature(志と文学)》と《Music and Harvest(音楽と収穫)》からなる「平和の営為」は、いずれもギリシャ神話の翼を持つ馬ペガサスを中心に複数の人物を配した作品で、《志と文学》には書物を持つ男性と弓を構える男性、《音楽と収穫》には麦の束と鎌を持つ男性、竪琴を手にした女性が表されている。






今回の修復では純度約99%の金箔が使われており、修復を終えた2基はまばゆい輝きを放っている。
トランプは7月27日(現地時間)、「戦争の芸術」を覆っていた足場が撤去される様子を自身のSNS、トゥルース・ソーシャルに投稿した。「平和の芸術」を含む修復事業全体の完了は、9月末になる見通しだ。
当初は、7月4日に行われたアメリカ独立250周年の記念行事に間に合わせる計画だったが、「戦争の営為」「平和の営為」ともに期日までには完成しなかった。政府側は、工期が迫っていたため競争入札を行う時間的余裕もなかったと説明している。
米誌Peopleによると、金色の輝きを取り戻した像をめぐっては、賛否が分かれている。地元住民のスティーブン・フランシオは、ラジオ局WTOP-FMの取材に対し、「こんなに光り輝き、派手だったとは記憶していない。この馬を磨き上げるより、もっと有効な予算の使い道があるはずだ」と批判した。
一方、大統領による改修を歓迎する観光客もいる。カンザス州トピカから訪れたエイミーは、偶然像を目にしたときの驚きを、「リンカーン記念堂の裏側を歩いていて、思わず『わあ、あれは何?』と思いました」と振り返った。娘のジオも「とても素敵」と評価し、何より「ものすごくピカピカ」だと付け加えた。(翻訳:編集部)
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JR《La Caverne du Pont Neuf(ポン・ヌフの洞窟)》(2026) Photo: Éléa Jeanne Schmitter, ©2026 Atelier JR

《La Caverne du Pont Neuf(ポン・ヌフの洞窟)》(2026)を設営中のJR。Photo: Éléa Jeanne Schmitter, ©2026 Atelier JR

《La Caverne du Pont Neuf(ポン・ヌフの洞窟)》(2026)設営の様子。Photo: Éléa Jeanne Schmitter, ©2026 Atelier JR

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