金属探知機愛好家、1000年前の「神の手」を発見。「ダウントン・アビー」ロケ地近くの農地で

ドラマ「ダウントン・アビー」のロケ地近くの農地で、金属探知機愛好家が約1000年前の金製ペンダントを発見した。重さわずか1.6グラムの小さな「手」は、キリスト教の「神の手」を表したものとみられ、身分の高い人物がお守りとして身に着けていた可能性がある。

イギリス・ハンプシャー州アシュマンズワース村の農地で見つかった金製ペンダント。Photo: Facebook/Minelab Europe

イギリス・ハンプシャー州アシュマンズワース村の農地で、金属探知機愛好家が約1000年前の金製ペンダントを発見した。英紙デイリー・メールが伝えた。

発見したのは、ノーサンプトン在住の介護職、ニック・ベリー(58歳)。妻と2人の子どもを持つベリーは、ドラマ「ダウントン・アビー」のロケ地として知られるハイクレア城から数キロ離れた農地で行われた、金属探知の愛好家が集まる探査イベントに参加していた。発見時の様子をこう振り返る。

「畑のいちばん奥に、まだ誰も探していない一角があったので、そこを調べることにしました。3人で探していて、私は真ん中にいました。すると、とても良い反応が出たんです。地面を掘って穴をのぞくと、すぐに金の輝きが見えました。慎重に取り出したとき、何とも不思議な感覚に包まれ、胸がいっぱいになりました」

ハンプシャー州アシュマンズワース村の農地で見つかった金製ペンダント。Photo: Facebook/Minelab Europe
金製ペンダント。Photo: Facebook/Minelab Europe
発見者のニック・ベリー。Photo: Facebook/Minelab Europe

そっと土を払い落とすと、現れたのは重さわずか1.6グラムの、手の形をした小さなペンダントだった。ベリーは地元の出土品担当官(市民による発見の記録や相談を担う担当者)に届け出た。同紙によると、ペンダントは現在、大英博物館に預けられており、その希少性から、国として保存すべき「宝物」として扱われているという。

ベリーが受けた説明によると、制作年代は中世初期のアングロ・サクソン時代、おそらく9〜10世紀とみられる。彼は次のように説明した。

「様式から判断して、イギリスで作られたものではなく、東方からもたらされたと考えられているそうです。貴族のような身分の高い人の持ち物だったのでしょう。お守りとして首に下げていたのは間違いないと思います」

周囲からほかの品が見つかっていないことから、専門家は、持ち主が落とした後、1000年以上にわたって地中に埋もれていたと推測している。

金属探知の専門誌「Treasure Hunting」編集長のジュリアン・エヴァン=ハートは、デイリー・メールの取材に対し、「手」はキリスト教と結び付けられてきたモチーフだと説明する。アングロ・サクソン時代後期やバイキング時代の銀貨、さらに後世の宗教美術にも、「神の手」の図像が見られるという。そして次のように続けた。

「今回の品も、『神の手』を金製のペンダントとして表したものと考えるのが自然でしょう。元の持ち主が、当時の社会で非常に高い地位にあったことは、ほぼ間違いありません。実に素晴らしく、想像力をかき立てる発見です。どこで作られ、どのような意味を持っていたのか、今後さまざまな考察がなされるでしょう」

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