ボート暮らしの電気技師、金属探知歴わずか6週間で「剣の柄頭」を大発見! 正式に宝物認定

イギリス中部の畑で、金属探知機を始めてわずか6週間の電気技師が、ヴァイキング時代のを飾った金銀製の柄頭を発見した。約1000年の時を経て姿を現した逸品が、このほど正式に「宝物」と認定された。

ブリッグストック近郊の畑で見つかった剣の柄頭。Photo: Courtesy The Portable Antiquities Scheme

イギリス中部ノーサンプトンシャー州ブリッグストック近郊の畑で、金属探知機愛好家が、ヴァイキング時代のに使われていた金銀製の柄頭を発見した。このほど、出土品が法的な「宝物」に当たるかを判断する検視官(coroner)によって、正式に宝物と認定された。BBCが報じた。

発見者は、グランド・ユニオン運河に係留したナローボートで暮らす56歳の電気技師アンディ・グリーン。2019年、仲間とともにブリッグストック近郊の畑を金属探知機で探索していたところ、金と銀で装飾された剣の柄頭を掘り当てた。当時、グリーンは金属探知を始めてからわずか6週間しかたっていなかったという。発見時の様子について、彼はBBCに次のように振り返っている。

「畑には周囲にあまり人がおらず、歩き回っていると金属探知機が反応したので、その場所を掘ってみました。掘り進めると突起部の先端が見え、最初は弾丸の薬莢かもしれないと思いました。しかし、土の中から金色がのぞいた瞬間、手が震え始めたのです」

一緒に探索していた仲間たちも、グリーンが地面に座り込み、笑いが止まらなくなっている姿を見て、並外れた発見をしたことに気づいたという。「完全に我を失っていました」と、本人は語っている。

柄頭は、ノーサンプトンシャー州の出土品連絡官(考古学的な出土品の記録や鑑定を担う専門職)であるエレノア・コックスに届けられた。コックスはこれを「息をのむほど見事な品」と評している。

ブリッグストック近郊の畑で見つかった剣の柄頭。Photo: Courtesy The Portable Antiquities Scheme

コックスは、グラスゴーを拠点とするヴァイキング時代の剣の専門家に鑑定を依頼。専門家は実物を調べるため、コックスのもとを訪れた。調査の結果、柄頭は900~1120年頃に作られたものと推定された。コックスは次のように説明している。

「専門家によると、この種の品はスウェーデンのゴットランド島に由来するそうです。現地で製作されたか、ゴットランド島出身の金工職人がイングランドに渡って作ったのでしょう。柄頭は隅々まで装飾されています。相当な財力を持つ人物が所有していたか、きわめて高い地位にある人物から贈られたものだったと考えられます」

900年頃までには、スカンジナビアから渡ってきた戦士や交易商人が、デーンロウと呼ばれるイングランド東部・北部の一帯に定住していた。今回の発見場所も、その勢力圏に含まれていた地域にある。

柄頭はこのほど、イギリスの宝物法に基づき、検視官によって正式に「宝物」と認定された。現在、ノーサンプトンシャー州内の博物館が収蔵を希望している。

グリーンはその後も、散策と歴史探究という2つの楽しみを兼ねられる金属探知を続けている。今回の発見について、彼は次のように語った。

「金属探知を始めたときから、何かを発見した際に重要なのは、それが誰の所有物になるかではないと思っていました。畑のすきによる破損から守り、遺物がたどってきた長い時間の、ほんの一瞬に自分も加わること。それこそが大切なのです」

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